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排煙設備に関連するカン違いや押さえておくべきポイント

公開日: : 最終更新日:2014/04/12 排煙関係規定 ,

「排煙に有効な開口」と「排煙設備」と「防煙区画」

法35条に基づく「令116条の2第1項2号の開口の検討」においては、とにかく窓が開けばいい

法35条に基づく「令116条の2第1項2号の開口の検討」においては、

「開放できる部分(天井面から80cm以内)の合計が、居室の床面積の1/50以上」であること

が求められていますが、それ以上の細かな規定はありません。

しかしながら、これを令126条の2および令126条の3にある「排煙設備」の規定と混同してしまっている人がなんと多いことか。

令126条の2をもう一度よく読みますと、「令116条の2第1項2号の開口を有しない居室」に「排煙設備」を設けなさいと言っています。




第百二十六条の二  
法別表第一(い)欄(一)項から(四)項までに掲げる用途に供する特殊建築物で延べ面積が五百平方メートルを超えるもの、
階数が三以上で延べ面積が五百平方メートルを超える建築物(建築物の高さが三十一メートル以下の部分にある居室で、床面積百平方メートル以内ごとに、間仕切壁、天井面から五十センチメートル以上下方に突出した垂れ壁その他これらと同等以上に煙の流動を妨げる効力のあるもので不燃材料で造り、又は覆われたもの(以下「防煙壁」という。)によつて区画されたものを除く。)、
第百十六条の二第一項第二号に該当する窓その他の開口部を有しない居室
又は延べ面積が千平方メートルを超える建築物の居室で、その床面積が二百平方メートルを超えるもの(建築物の高さが三十一メートル以下の部分にある居室で、床面積百平方メートル以内ごとに防煙壁で区画されたものを除く。)
には、排煙設備を設けなければならない。
ただし、次の各号のいずれかに該当する建築物又は建築物の部分については、この限りでない。
一  
法別表第一(い)欄(二)項に掲げる用途に供する特殊建築物のうち、準耐火構造の床若しくは壁又は法第二条第九号の二 ロに規定する防火設備で区画された部分で、その床面積が百平方メートル(共同住宅の住戸にあつては、二百平方メートル)以内のもの
二  
学校、体育館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場又はスポーツの練習場(以下「学校等」という。)
三  
階段の部分、昇降機の昇降路の部分(当該昇降機の乗降のための乗降ロビーの部分を含む。)その他これらに類する建築物の部分
四  
機械製作工場、不燃性の物品を保管する倉庫その他これらに類する用途に供する建築物で主要構造部が不燃材料で造られたものその他これらと同等以上に火災の発生のおそれの少ない構造のもの
五  
火災が発生した場合に避難上支障のある高さまで煙又はガスの降下が生じない建築物の部分として、天井の高さ、壁及び天井の仕上げに用いる材料の種類等を考慮して国土交通大臣が定めるもの

つまり、「令116条の2第1項2号の開口を有しない居室」に該当して初めて、令126条の3にあるような、排煙設備としての細かい規定を検討しなければならなくなるのです。

したがって、「令116条の2第1項2号の開口の検討」においては、開放できる開口部があれば良いので、手動であろうが、電動であろうが所定の面積が確保できればOkということになります。

この「令116条の2第1項2号の開口の検討」の段階で、いきなり「告示の緩和を使って・・・」となるのは、間違いです。
排煙チェックの考え方として、

ある居室について令116条の2第1項2号の開口の検討を行った。

所定の開口が取れない。

排煙設備が必要。

しかしプラン上、具合よく開口部が取れそうもない。

排煙告示緩和を活用する

排煙告示(平成12年建設省告示第1436号)のいずれかに適合させる

排煙設備の設置が免除される

排煙チェック終了

という段階を踏んでいるのであればいいのですが、この流れを意識しないで、何でもかんでも緩和規定を使うという思考回路だと失敗します。

面倒でも、まずは本来の検討の段階を理解しておくと、あとあと楽になるのはなんでも一緒。
慣れてくれば、最初から所定の排煙開口が取れないのがわかってくるので、途中の流れを飛ばして緩和適用とするのはいいと思いますが、何事も基本が肝心ということでしょうか。

「排煙に有効な開口」は居室だけに求められているが、「排煙設備」は居室の場合と、建築物全体の場合がある。

令116条の2第1項2号の開口の検討は、あくまで居室の排煙検討を求めているものです。
一方、令126条の2が言わんとしていることを箇条書きにすると、

1 別表1の(い)欄1~4に該当する特殊建築物で延べ面積が500㎡超
2 階数が3以上で延べ面積が500㎡超の建築物
3 令116条の2第1項2号の開口が取れていない居室
4 延べ面積が1000㎡超の建築物の居室で、その床面積が200㎡超の居室

の4項目に分けられます。

最初の2項目は、該当する建築物全体に対して、排煙設備を設けなければなりません。
ただし書きにより除外される項目もありますが、居室だけでなく、廊下やトイレも対象となります。

そして、廊下やトイレが屋外に面していない場合も多く、その場合に「告示緩和」が登場してきます。
3,4項目目は、該当する居室について排煙設備を設ければOkです。建築物全体には必要ありません。

忘れてはならないのは階段部分の排煙区画

排煙設備の設置が必要な建築物の階段部分について、建築基準法では特に区画せよという規定は出てきません。

しかし、今や防火避難規定の解釈に関してはスタンダードとなっている「防火避難規定の解説」によると
排煙設備の設置が必要な建築物の階段部分は、防火区画がされている場合以外は、防煙垂壁により階段部分を区画せよ
とされています。

この解釈(取扱い)は、「望ましい」ではなく、「区画が必要」と言い切っていますから、防煙垂壁により区画しなければなりません。

意味合いとしては、竪穴区画までは必要ないが、階段部分は煙突効果による煙や炎の拡大を抑えるというものです。
全国各地の特定行政庁においても、この「防火避難規定の解説」に倣う判断は多いので、基本的に必要と考えておくべきです。
どうしても区画したくない場合は、それ相応の代替え案等を準備して、事前に確認をとっておかなくてはなりません。

もし、防火避難規定の解説を持っていない方は、早々に入手することをおすすめします。
また、「防火避難規定の解説 アフターフォロー」で検索すると、この本が出版された後に開催された説明会での質疑応答集がヒットします。
実はこの質疑応答集がすごく役に立ちます。
絶対に印刷して、本に挟んでおくようにしましょう。
というか、リンクしておくので、本を持っている方は早速印刷して挟み込んでおいてください。(両方共pdfファイルです)

建築物の防火避難規定の解説 2012」アフターフォロー 質問と回答
建築物の防火避難規定の解説 2005(6 版)」アフターフォロー 質問と回答

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