建築確認申請でつまづかないために、座右にあると便利な書籍

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当サイトが今日もどこかで誰かの役に立っているかもしれないという実感

先日、下のメールをいただきました。

問い合わせメールキャプ

なんとありがたいメールでしょうか。
当サイトの建築確認に関する記事や図表を使って、設計チェックしてくださっているというのです。

しかも、図表作成に参考にした書籍をお知りになりたいとのことですが、これはつまり私の作成した図が一般販売にも耐えうるクオリティなのでは、と良いように解釈してテンションが上っております。

残念ながら、そのような書籍はなく、様々な参考図書からエッセンスを拾ってきてオリジナルでまとめています。

そもそも、最初は私も検索する側だったのですが、思うような情報が得られなかったため、結局自分でまとめるしかないと思ったのが、サイト作成のきっかけです。

そこで、私が普段サイト作成にあたり参考にしている書籍をご紹介することで、何らかのヒントになるかもしれないと思いたちましたので、列記してまいります。

お役に立ちましたら幸いです。

建築確認申請の作成、図面チェックで役に立つ、便利な書籍たち

建築基準法(建築関係法令集)

これがないと始まりません。
私は、建築基準法と施行令、関係法令がまとまった1冊と、告示編で1冊というスタイルで活用しています。

大切な商売道具なので、惜しまず毎年買い替えます。

建築物の防火避難規定の解説2012

建築物の防火避難規定の解説2012は、あったほうが良いというより、なければ仕事にならない書籍だと思います。
大抵の特定行政庁が、防火避難規定に関してはこの書籍の考え方に倣っている現状も踏まえ、持っていない方は、どうぞお早めに入手されることをオススメします。

日本建築センターのサイトにある、「質問と解答」も必要に応じて印刷して本に挟んでおくと情報量がさらにアップします。

集団規定の適用事例 2013年版

建築面積、床面積の算定から、建築物の用途、高さや天空率関係等々、集団規定に関する役立つ解釈がてんこ盛りです。
この書籍も現状では最新版はAmazonや楽天では購入できないので、一般財団法人 建築行政情報センターから入手してください。

最新版に関する補足事項は、建築確認のバイブル「集団規定の適用事例」と「防火避難規定の解説」を御覧ください。

集団規定の適用事例

プロのための 主要都市建築法規取扱基準 二訂版

主要都市ということわりはあるものの、前出の防火避難規定の解説や集団規定の適用事例でも読みきれないような取り扱いについて、詳細にまとめてあります。

当然、特定行政庁ごとに判断は変わってきますから、この本に記載されていることがオールマイティーに適用できるわけではありませんが、考え方の参考にしたり、特定行政庁や指定確認検査機関との打ち合わせの際に利用することも出来ます。

目からウロコの確認申請―改正建築基準法・目からウロコの建築確認のポイントQ&A

指定確認検査機関である日本ERIにより編集された、建築確認申請用の参考図書です。

目からウロコの確認申請では、それこそ基本的な建築基準法の読み方から、構造適判の有無の判断、申請書の書き方まで、これ一冊でとりあえずの確認申請図書を作成できる内容となっています。

防火避難規定の解説や集団規定の適用事例などにある解釈を踏襲している模様です。ただし、この本1冊で、防火避難規定の解説と集団規定の適用事例の2冊分を網羅しているというと、そうではないので、先の2冊はやはりそれぞれ手元に置くべきでしょう。

目からウロコの建築確認のポイントQ&Aは、日本ERIに寄せられる質問相談の中から選りすぐりで、簡潔にまとめたQ&A集です。

基本的に1ページ、もしくは見開きで1つの質問が完結するようになっており、参照しやすい書籍です。

親分である目からウロコの確認申請に掲載しきれない項目を上手に補完しています。

特に、既存不適格建築物への増築に関する情報は、他に類を見ない詳しさであると思います。
増築案件が多い設計事務所の方には、大変価値のある書籍と言えます。

検査員が明かす 建築確認の誤解

前出は日本ERIの書籍でしたが、こちらはビューローベリタスの書籍です。

設計する際に参照するというよりは、「そういえばこんな時どうなんだろう」というささやかな疑問に、ピンポイントで答えてくれるようなイメージです。

「こんなこと、言われなきゃ知らないままだったな」というような、トリビア的な情報もあって、建築確認に関する「ウンチク」にも詳しくなれます。

書籍としてのまとめ方は、これも基本的に見開きで完結するような編集となっており、参照しやすい構成です。

建築確認についてより深く知るのに役立ちます。

逐条解説 建築基準法

逐条解説 建築基準法は、建築基準法の1条1条を詳細に解説しており、条文の意味するところをしっかり確実に理解することが出来ます。

また、他の参考図書には無い補足解説もあったりと、建築書籍界の「広辞苑」のような存在といえます。

例えば、法26条の防火壁に関する規定で、火災の発生の恐れが少ない用途として、体育館やスポーツ練習場が記載されているのは、この書籍でしか発見できませんでした。

少々高価ではありますが、経費でなんとかなる方は、1冊手元にあると何かと役に立つと思います。

建築申請memo 2014

建築申請memoを参考に建築確認申請図書を作成している方は多いと思います。

独自の横組編集により、紙面を有効にかつ見やすくしています。

簡単な法規チェックはこれ一冊で済んでしまう、大変便利な書籍です。
これも、容赦なく毎年買い替えるべきでしょう。

建築確認申請[条文改正経過]スーハ゜ーチェックシート

この書籍は確認申請チェック用というよりも、若干建築法規研究用とも言えるくらい、すごい書籍です。

これまでの建築基準法の改正経過がすべてわかり、当然改正される前の条文がそのまま掲載されており、どのような段階を踏んで建築基準法が改正されてきたのかがわかります。

重要な頻出条文について読み込むことで、建築基準法が言わんとしていることを理解するのにうってつけの書籍といえるでしょう。

また、既存不適格建築物の不適格部分について調べる時も、過去の条文や改正年が参照できるので、大変有用です。

情報量が大変多く、お値段もお高いですが、その価値は十分にあります。

建築設備設計・施工上の運用指針

設備設計の参考書籍ですが、建築確認用の法規チェックにも役に立つ情報が多く含まれています。

特に、設備が防火区画等を貫通する部分の措置や、排煙設備や排煙告示緩和の適用に関しての解説は、設備設計者のみならず、意匠設計者も把握しておくべき内容となっています。

多くの特定行政庁や指定確認検査機関でも、設備審査の判断基準となっているようで、確認申請チェックで予め活用しておけば、手戻りを防ぐことが出来ます。

残念ながら、Amazonや楽天といった通販では入手できませんので、全国官報販売協同組合より購入してください。

建築設備設計施工上の運用指針

用途別建築法規 エンサイクロペディア

この書籍は名前の通り、用途ごとに建築基準法の範疇にとらわれず、設計者として考慮すべき事項が網羅されています。

建築確認についての参考図書として考えると、もしかしたら物足りなく感じるかもしれませんが、巻末の方に確認申請関連の参考情報がまとめられていますので、一冊で賄えると考えると便利かもしれません。

建築物の用途ごとに、関連法規、許認可関係をもれなく押さえることが出来ます。

特定行政庁や確認審査機関でも、用途区分の参考に活用されているようです。

建築知識・日経アーキテクチュア

建築知識と日経アーキテクチュアは共に雑誌ですから、建築基準法に関する特集が組まれている号だけ狙って購入すればいいですし、上に挙げたような参考書籍とは使い方が異なってくるでしょう。

むしろ、建築業界を取り巻く最新情報も入手しつつ、便利な部分は利用するといった活用法になります。

また、都会では日経アーキテクチュアは単品でも書店で手に入りますが、私のように僻地に住む者にとっては定期購読しかありません。

日経アーキテクチュアの定期購読をお考えの方は、いつくか記事を書いているので参考にされてみてはいかがでしょうか。

日経アーキテクチュアの定期購読で「アンテナ」を高く感度良くできるか
日経アーキテクチュア購読で味わうジワジワ来るプレッシャー
日経アーキテクチュア・プレミアム使い倒し術と雑誌のお手軽管理術

建築知識のうち最近発行されたもので建築確認申請に関連のある号

建築知識 2013年10月号 美しいデザインで確認申請を一発で通す方法

建築知識 2013年7月号 用途別[建築法規]快速チェックシート

建築知識 2013年1月号 [確認申請]を一発で通す方法

建築知識 2012年3月号 建築基準法の解剖図鑑

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