Kindle3兄弟を比較して、最優秀Kindleを決めた

kindle top
Amazonの電子書籍リーダーであるKindle。
対応書籍もかなり増えておりまして、ますます利便性が高まっています。

マンガも読めますが、やはりテキストを読むことに特化した端末だけあって、文字の読みやすさはスマホやタブレットには無いアドバンテージがあります。

この記事により詳らかにしたいのは、【「活字大好きさん」を応援するKindle3兄弟のうち、あなたにピッタリのKindleがどれなのか】ということ。

ちなみに、Kindle3兄弟を念のためご紹介しておくと、
・長男 Kindle
・次男 Kindle PaperWhite
・三男 Kindle Voyage
という顔ぶれです。(2015年3月現在)

次男Kindle Paperwhiteが2015年6月30日にバージョンアップしました。バージョンアップしたKindle Paperwhiteについては、こちらの記事でご確認ください。
Kindle Paperwhite (ニューモデル) の実力や如何に?!

ではどうぞ。
(ここで出てくる、Kindle横3つ並びの画像は、すべて長男(Kindle)、次男(PaperWhite)、三男(Voyage)の順となっています)

Fireタブレットの最新記事(2016/9月)はこちら
徹底比較!FireHD8タブレット(2016)とFire7(2015)、買うならこっちだ!

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まずは画質の比較

kindel disp line
Kindle 仕様比較 Amazonより

Amazonで確認できる仕様は上記のようになっており、Kindle3兄弟は若い順に画像解像度が高い、すなわち高画質になっています。
つまり、後発の機種ほど高画質・高性能で、電子機器の宿命といえるでしょう。
某世紀末覇者的な一子相伝武術一家における「兄より優れた弟など存在しない!!」というセリフとは真逆といえるでしょう。

データではだいぶ差があるように見えますが、実際はどう見えるのでしょうか。

Kindle画質01

横に並べてみると、なんとなくですが、やっぱり三男Voyageが一番キレイです。ただ、Kindleの主戦場である「テキスト」を読むことに関して言えば、長男Kindleでも読みにくいということはありません。
最近のスマホやタブレットの高画質に慣れた目で見ると、長男Kindleの画質は見劣りしてしまう、そんな印象です。

ちなみに、iPhone6やiPhone5Sの解像度は326dpiですから、三男Voyageにいたってはレティナディスプレイに匹敵する解像度があるとみてよいでしょう。
参考までに、初代iPad miniは163dpi、iPad mini2は326dpi、iPadAirは264dpiとなっています。解像度を単純に比較するだけでなく、画面サイズとの関係も見え方に影響があります。

Kindle3兄弟のテキスト、画像を表示させ拡大してみるとこんな感じです。

長男Kindle
Kindle長男

次男PaperWhite
Kindle次男

三男Voyage
Kindle三男

私の画像処理がいまひとつなのですが、やはり順に画質がよくなっていることがわかります。

一番は実物を見ていただくことなんですが、Kindle長男も画質が悪いわけではないんです。テキストを読むという意味では十分です。
ただ、次男PaperWhite、三男Voyageと若く(新しく)なるにつれ、より「印刷物」に近い印象になります。
(人間の目では、解像度が250dpiを超えるといわゆるギザギザ(ジャギ)が視認できないといわれています)

特に三男Voyageで読む漫画の「ベタ塗り」はコントラストもくっきりしており、もう紙の本と遜色ありません。この画質、質感は素晴らしいですね。漫画の世界への没入度も上がります。

暗い場所でも読めますか?

Kindleフロントライト

これは最初のスペック表にもあるように、長男Kindleには照明装置(フロントライト)がありません。
画像からもわかるように、長男Kindleは暗い場所で単独では読書が出来ません。(長男Kindleもそこにあるのですが、フロントライトがないので真っ黒になっています)
もちろん、電気スタンドなどの照明があれば読めます。つまり、紙の本と同じです。逆に、次男PaperWhiteと三男Voyageはフロントライトを装備しているので、暗い場所でもKindle単体だけで読書が出来ます。

また、Kindleのフロントライトはスマホやタブレットのような「バックライト」ではありません。
紙面を照明で照らすような印象で明るさを確保するので、目にやさしいのです。
(バックライトは液晶の裏側から照明を当てているので、目に直接光を照射しているような状態になります。)

フロントライトの機能として、三男Voyageは照度センサーにより自動で最適な明るさとなるような機能も付いています。さすが高級機だけあります。

Voyage自動調整

重さは重要な性能です

Kindle重さ

片手でらくらく持てて、読書の妨げとならない重さであること。
電子書籍リーダーにとって、軽いことは大変重要な性能のひとつです。

Kindle3兄弟の公式データによると、三男Voyageが最も軽く、次男PaperWhiteがおデブとなっていますが、実測では以下のようになりました。

Kindle三兄弟実測重さ

次男PaperWhiteがおデブなのは間違いないことがわかりましたが、もっとも軽量なはずの三男Voyageが長男Kindleより1グラム軽いだけという結果になりました。

とはいえ、次男PaperWhiteも、長男Kindleや三男Voyageを同時に持ってみればやや重いかな、くらいの差でずっしり重くて読書なんかしてられない、ということはありません。
片手で持って読むといえば文庫本ですが、文庫本の重さの目安はというと、以下を参考にされるといいかもしれません。

bunko 重さ

Kindle3兄弟と同程度の重さの文庫本は、およそ400ページ程度であることがわかります。

ところで、重さの目安とした3冊ですが、もし読まれたことのない方にはぜひおすすめしたいです。

山月記はそれこそ高校生のとき、国語の教科書で読んで以来何度読んだかわからない名作です。心に滲みます。同時収録の李陵も含め、弟子や名人伝など、短編でグッとくる、中島敦最高です。いずれも0円で買えます。

殺戮に至る病は結構グロいので苦手な方はダメかもしれませんが、大どんでん返しが素晴らしいミステリーとなっています。

震度0は警察小説の名手、横山秀夫氏の本なのでハズレなわけがありません。震度0、タイトルからして素晴らしいことが、読んでみるとわかります。

重さの比較として、一応iPhoneの重さを書いておくと、iPhone6Plusが172g、iPhone6が129g、iPhone5Sが112gです。

本体の質感も抜け目なくチェック

手で持ってそれこそ、1時間、2時間と読書するわけですから、本体の質感も気になるところ。
画質がイマイチなので、なるべくコトバで補うようにしたいと思います。

・長男Kindle
長男Kindle質感

長男Kindle拡大

長男Kindleの質感は、一言で言えば「プラスチッキー」です。最もローコストなモデルなので致し方ないところです。
逆に考えると、軽量でかつ取り扱いにあまり気を使わなくて良い、ともとれます。(ガラスや金属だと、本体保護のためのケース代がかかる、など)
デザインも結構無骨な感じで、細部まで作りこまれた感はやや少なめです。

本体裏面はシボ加工というのでしょうか、細かな凹凸があり滑りにくい仕上げで、表面と画面はつるつると滑らかです。画面の指通りも滑らかで、iPad等のガラスの質感と遜色ありません。(画面保護フィルム等により感触は変わりますが)

・次男PaperWhite
次男PaperWhite質感

次男PaperWhite拡大

次男PaperWhiteは長男Kindleよりも高級機とあって、外装、特に本体裏面の仕上げがキレイで手触りも滑らかです。
しっとりとした樹脂コーティングのような感触で、手に馴染みます。ひんやりとした感触も抑えられています。もちろん、滑り止め効果もあります。

長男Kindle、三男Voyageと一番異なるのが画面を触った時の感触です。
次男PaperWhiteは画面に触れた時、わずかに抵抗があります。ツルッツルの滑らかさ、とは違い極わずかにざらつくというか、引っ掛かりがあるというか、すりガラスの感触に似ています。
かといって、画面の鮮明度が劣っているわけでないことは、前出の比較でわかっていますので、仕様の違いということになります。
これも他と比べればわかりますが、次男PaperWhiteしか触ったことがなければ「こんなもんでしょ」と、特に違和感なく受け入れられると思います。

・三男Voyage
三男Voyage質感

三男Voyage拡大

三男Voyageはさすが最高級機だけあって、高級感が漂います。
兄2機種と最も異なるのが、画面回りの仕上げです。兄達は画面と本体の間に段差がありますが、三男Voyageはフラットに仕上がっており、タブレットそのものといった風格があります。
本体裏面の質感は次男PaperWhiteに似た感触ですが、テーパーを付けてより薄さを強調したデザインとなっており、軽やかさも演出されています。スイッチの位置も、左手で持った時に人差し指が来る位置に設計されており、すんなりとスイッチ・オンの動作ができるようになっています。

三男Voyageスイッチ

三男Voyageの仕上がり、デザインの質の高さは、兄達と一線を画す高級な仕上がりと言えます。

動作感度こそ命

三男Voyage操作ボタン

Kindle3兄弟の基本的な操作方法は、電源ボタンによるスリープモード解除とタッチパネルによる操作です。
しかし、三男Voyageにだけは、特殊能力として画面の両側に「ページめくりボタン」が装備されています。

Kindleに初めて電源を入れると簡単な操作説明が出ますが、ページの切り替えは画面のタッチもしくはスワイプで行います。
そして三男Voyageは、画面横のページめくりボタンによってもページ送りができます。
ボタンとはいうものの、ポチッと押すのではなく、グッと握りこむ(圧力をかける)というほうが適切でしょう。
ページめくりボタンをぐっとやると、本体がわずかに「ブル」っと震えて、ページが送られたことが感覚的にもわかるようになっています。

アンドロイドスマホをお使いの方は、ホームボタンを押した時にブルっとなる、あの感じです。

ブルっとさせるかどうかは設定で、強弱、オンオフ等の切り替えができますので、振動が苦手な人も安心です。
また、ページめくりボタンの感知方式は静電容量式ではなく感圧式なので、冬場に手袋をしながらでも操作できるのはかなりのアドバンテージです。スマホ用手袋である必要もありません。
マグネット内臓のオートスリープ対応ケースを併用すれば、スリープ解除からページ送りまで、ずっと手袋をしたままでも操作可能というわけです。

タッチスクリーンの動作感度は正直、3機種とも大差はありません。読書専用端末であり、余計なソフトなどに軽快な動作を邪魔されることもないのです。ただし、高性能なスマホやタブレットの操作に慣れていると、ややもたつく(ほんの半テンポ遅れる)反応に少々イラッと来る可能性はあります。スマホを使う時とKindleを使う時とで、感覚の違いを把握しながら使うと良いと思います。

Kindleのタッチ操作において、日本人の手では片手だけ(片方の親指だけ)で画面全体をタッチし尽くすのは難しいのかなと思います。小型のスマホのように、画面全体を片手でタッチしきれないという意味です。
そこで、三男Voyageのページ送りボタンが生きてくるのです。(通常左手のみでページ送りを行っている場合でも、ページ戻しをしたい場合は、画面一番右をタッチするので右手の登場となることがほとんどです。)

ページめくりボタンは順送りと逆戻しの2種類のボタンが用意されており、順送りの感知範囲は大きく設計されています。三男Voyageの画面脇にある縦長のラインは順送り操作用、その上にある「点」の表示部分が逆戻し操作用となっています。このページめくりボタンのおかげで、読書時のページ操作は完全に片手で行ったり来たりさせることが出来てしまうんです。

混みあう電車の中で片手だけで操作できる、布団の中でぬくぬくと読書する、そんなとき三男Voyageの「ページめくりボタン」が絶大な威力を発揮します。

Kindle3兄弟のなかで、三男Voyageはより画期的な読書体験をもたらしてくれると言っても過言ではなさそうです。

そして気になるお値段

Kindle重さ

上の表は最低構成の金額です。
キャンペーン情報の有無で、2000円ずつ値上がりし、次男PaperWhiteと三男Voyageは3G回線付きになると5200円プラスとなります。
つまり最低価格は長男Kindleのキャンペーン情報ありで6980円、最高価格は三男Voyageのキャンペーンなし3Gありで28680円です。
その差は2万円超となるというわけです。

キャンペーン情報とは、スリープ状態の時にKindle本のセール情報が画面に表示されるというもので、ほとんど実害?はありません。
たまに、スリープを解除した時に「キャンペーンページに移動しますか」と聞かれるのが鬱陶しいくらいです。
一切の煩わしさを排除したいのならキャンペーン情報なしをチョイスすればよく、ほとんどの方はキャンペーン情報ありを注文するように思います。
2000円あれば本が数冊買えますから。

主要スペック比較一覧

ではここでおさらいとしてKindle3兄弟のスペックをまとめてみました。

長男Kindle 次男PaperWhite 三男Voyage
画像解像度 167ppi 212ppi 300ppi
照明 なし あり(自動調整なし) あり(自動調整あり)
通信方式 Wi-Fiのみ Wi-Fi、3G(選択) Wi-Fi、3G(選択)
ページめくりボタン なし なし あり
サイズ 169 x119 x10.1mm 169 x117 x9.1mm 162 x117 x7.6mm
重さ(公式) 191g 215g 180g
重さ(当サイト実測) 189g 209g 188g
タッチパネルの感触 ツルツル わずかなザラつき ツルツル
高級感 ほぼ無い なかなか上質 リッチ感高め
インクの前残り感 やや多め 少しだけある ごくわずかにある
お値段(最小構成) 6980円 10280円 21480円
お値段(最大構成) 8980円 17480円 28680円

この一覧表で初めて出てくる、「インクの前残り感」についてご説明します。
Kindleたちは電子ペーパーであり、iPad等のタブレットとは画像表示の方式が異なります。といっても、詳しい技術情報までは私もわかりません。ただ、ページを切り替えた際、直前に表示されていた画像が少しだけ残っているような現象が起こるのです。それを勝手に「インクの前残り感」と読んでいるものです。
ここで、実際の様子をご覧頂きましょう。

実験では、ドラゴンボールを読んでいる最中に下のメニューを開き、また漫画に戻るという作業を行っています。

メニュー画像
前残り感テスト画像

長男Kindle
長男Kindle前残り感

次男PaperWhite
次男PaperWhite前残り感

三男Voyage
三男Voyage前残り感

3兄弟の画像を比べると、長男Kindleが最も「前残り感」が強く、次男PaperWhite、三男Voyageは共にほとんどわかりません。気にならないレベルです。
これは漫画のようにベタ塗りというか、濃淡のある画像を表示させる際に起こりやすい現象で、テキストを読んでいる際はほぼわかりません。
性能差として書いていますが、正直、漫画を読まないのであれば気にする必要は無い、ということになりますし、漫画も読みたいという場合は考慮すると良いのではないでしょうか。

タイプ別・あなたにおすすめのKindleはコレだ

Kindle3段重ね

長男Kindleがぴったりなのはこんな人
・コスト最優先
・画質にそれほど拘らない
・初めての電子書籍リーダーに挑戦したい

次男PaperWhiteを選択すべき者達
・コスパという言葉に弱い
・平均的、バランスが取れている、ちょうどいい、という言葉に弱い
・予算が1万円程度

三男Voyageで読書を堪能できうる選ばれし民
・最高の読書体験を所望している
・なんでも最高グレードじゃないと気が済まない
・本のためなら投資を惜しまない

kenkihouが選ぶ、最優秀Kindleに輝いたのは?

次男PaperWhiteMVK

本が燃えているという謎の演出でMVK(most valuable Kindle)に選出されたのは、「次男PaperWhite」です。
片手で楽々本が読める、画質が良い、暗い場所でも読める、1万円(とちょっと)で手に入る、ということでいわゆる「コストパフォーマンス」の高さがずば抜けているという理由により、見事MVKの座を射止めました。

長男Kindleは、あと3000円だすと次男PaperWhiteにグレードアップできるので、長男Kindleで良いかなと思っている方は是非次男PaperWhiteの購入をご検討いただくほうが、あとあと満足度が違ってくると思います。
また、三男Voyageはまだまだ高級品です。もちろん、2,3万なんてすぐ稼げるぜ、という方は絶対に三男Voyageがオススメです。片手で操作できる感動は、長男Kindleや次男PaperWhiteでは味わえませんので。

最後に補足として、3G回線付きのタイプを使い、おまけのブラウザを使って外出時もネットサーフィン出来るかというと、実はできません「Wi-Fiにつないでね」とやんわりとお断りされます。あくまで、自分のライブラリから本をダウンロードしたり、Kindleで本を購入するときに役に立つということであって、3Gでネットし放題にはなりません。
つまり、外出時にも本を読みまくる「活字中毒」でもない限り、3G回線付きは無用の長物となるので気をつけましょう。外出前に予め数冊をKindle端末にダウンロードしておけばよいのです。

テキストを通じて生み出される無限の想像力の彼方へ、あなたもKindleと共に旅立ちませんか?

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