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既存不適格建築物の増築 4号建築物の増築を1週間で確認済みにできるか

公開日: : 最終更新日:2013/10/14 建築確認, 既存不適格建築物 ,


 

既存不適格である4号建築物を増築するための確認申請の審査機関は?

4号建築物(小規模木造住宅等)の増築は、1週間で確認済みにはならない!?
(平成25年6月19日修正)

既存不適格建築物の増築の確認申請書を作成する場合で、特に既存の建物が小規模木造住宅等の4号建築物の場合についてお話したいと思います。

 

既存不適格建築物への増築で、完成後も4号建築物ならば、3号(または4号)特例に該当する

増築する場合の、既存の木造住宅についての新築時の確認申請は、大抵の建物は3号特例に該当しています。
(→建築確認申請での○号建築物と○号特例の区別がわかりにくい

増築後も4号建築物の範囲に収まるので、増築の申請書の作成においても、4面の9欄に「特例有り、3号」と記載してしまいがちです。
ですが、厳密には、以下の様な流れで建築確認を受けることになるので、小規模木造住宅において既存不適格の緩和制度を利用した建築確認は、特例「無」となります。
増築後も4号建築物となり、申請書4面の9欄は「特例有り、3号」となりますが、以下に記載するように構造規定に関する条文すなわち法20条の適用は受けないことになるため、通常特例物件で審査からは除外されている「構造に関する審査」が必要になるということです。
特例の有り無しはあくまで法6条からたどっていきますから、法20条が適用されないからといって、特例でなくなるというのはあまりに短絡的でした。(平成25年6月19日修正)

既存不適格建築物の緩和を受ける

法86条7項の規定を適用

法20条が適用されないことになる

特例に関する条文
法6条の3→令10条三号、四号において、
「特例を受けるために該当する条文」として「法20条」が記載されている。

2つ上で、緩和条件に「法20条の適用無」と明記されている

法6条の3の条件に合致しないので、特例扱いとならない。
特例物件ではあるが、法20条の適用がないため、施行令137条の2に規定される構造検討が必要になる。

(3号特例では法20条4号イに係る部分を審査対象外としているから、構造審査は不要に思える。しかし既存不適格建築物への増築の場合は、法86条の7で法20条を適用しないことになっていると同時に、施行令137条の2において法20条とは別ルートで一定の構造への適合を求めているため、結果的に構造検討が必要になっている)

特例ではないので、特例ゆえに省略している図面は省略できない。
(断面や設備図面も、厳密には必要となる)


増築部分の構造計算も求められており、1週間で確認済証を入手するのは難しい。
(申請上は3号特例だが、構造検討があるため審査機関側で審査の時間を要するため、7日間で確認済みになることが困難)

既存面積の1/2を超えるかどうかで、建築確認の審査期間が変わる

(増築部分の床面積が既存の床面積の1/2以内であれば、全体の壁量計算でOKなので、多少審査の時間は短縮されるかもしれません。1/2を超える場合は、新築部分について構造計算が必要です。構造的に分離していなければ、全体について構造計算が必要です。)

厳密に条文をたどると、このようになります。
ただ実際には、田舎の方の行政レベルだと、ここまで把握していないことが多いようです。
そもそも、そういう役所では、構造審査すらかなり怪しいこともあるようで、いいのか悪いのか考えてしまいます。
(勉強不足による、お恥ずかしい記述です。田舎の行政の方(田舎でない方も)、申し訳ございません)

様々な理由で、建て替えでなく増築を希望する施主は今後も増えてくることが想像に難くありません。
きっちりと施主に納得してもらうために(説得じゃないですよ)、正しい知識に基づいて、コスト面、スケジュールの調整をする必要があります。
(平成25年6月19日修正)

補足:既存「適格」な木造住宅を増築する場合はどうか?

既存不適格建築物である木造住宅を増築する場合は、既存面積の1/2までであれば、構造計算不要で建築確認申請書を作成できます。
1/2を超える場合でも、構造上一体でなければ、許容応力度計算が必要なのは新たに作る部分だけであり、既存部分は新耐震基準に適合していることを示せれば、構造規定に関してはクリアします。

では、既存「適格」な、比較的新しい(竣工からあまり年月を経ていない、既存不適格部分がない建築物)に構造別棟(expジョイント等で、構造的に分かれているもの)で増築する場合は、建築確認申請はどうなるのか。

結論は簡単で、「全体を現行法規に適合した4号建築物」として捉えることができるので、単なる「4号建築物」であり堂々と「3号(または4号)特例」の恩恵を受ける事が出来ます。
すなわち、新築の木造住宅の建築確認を申請するのと同じということになります。
それはそうです、既存「適格」なのですから、不適格を証明する必要ながない、というか証明できません。
シックハウス対策と住宅用火災警報器の設置について、既存部分については対応すれば良いくらいですね。

構造規定に関しては、通常の特例として、建築士の責任のもとに構造検討がなされているとみなされるわけです。

この制度を悪用しようと思えば、昭和60年くらいに建築された住宅を、「適格」と言い切って建築確認済証を入手することもできそうですが、完了検査で、バレます。
検査を受けない、という方法もありますが、今日の情報化社会を鑑みると、昭和の頃のように検査を受けないというのは施主側が納得しないと思われます。

今後も、こういったややこしい制度を活用した増築、改修は増加していきそうですから、正しい情報を元に、無駄のない設計、確認申請が行えるように備えるのが得策です。

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