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既存不適格建築物 型式認定の住宅を増築するには

公開日: : 最終更新日:2013/10/13 既存不適格建築物 ,

型式認定、製造者認証を受けている住宅の増築

メーカー住宅の増築はハードルが高い

建て替えるのはもったいないが、そのままでは家族構成等の変化により暮らしにくいといった理由で、増築を計画する。
調べてみると、どうやら既存の住宅は大手住宅メーカーの建物で、いわゆる「型式適合認定」を受けたものだった。
このような住宅に、3号特例の木造住宅と同じような考え方で増築は可能なのでしょうか。

まず結論から言いますと、「可能だが、かなりハードルが高い」ということになります。

なぜかというと、その増築しようとしている住宅を新築する際に適用した型式認定に、「増築することが可能である」ことが盛り込まれていなければ増築はできないからです。

メーカーは型式から外れることを嫌う

そもそも型式適合認定とは、標準的な仕様による建築物を国が認定し、それにより建築確認の際に様々な特例を受けることのできる制度です。
つまり、認定の内容から外れることをすれば、既存不適格どころか違反建築物になってしまうわけです。
ですから、増築したい場合は、「認定に含まれているか」が重要な要素になります。

(過去記事:既存不適格建築物と違反建築物の違いとは何だろう

ただ、実際問題として、将来どんなふうに増築されるかは、認定を受ける際に想定し尽くせるはずがありません。
ですから、増築しても良い型式認定など、ほとんど存在しないのです。

では、「高いハードル」とは何かというと、既存の住宅の構造により、木質系なら木造の、鉄骨造なら鉄骨造の現行法規にのっとり、建築物全体を構造計算してあげて、耐久性関係規定や、その他諸々の法令に適合させてあげればいいわけです。

型式認定を受けた住宅を一般建築として構造計算できるか

この場合は、既存不適格部分の継続という考え方ではなく、全体を現行法規に対応させるので、新たな建築確認をとった時点で、基準時が改めて始まるということになります。
言うのは簡単ですが、型式認定を受けている住宅は、耐力壁関係が基準法よりはだいぶ簡略化されている場合もあり、既存部分の耐震補強も必要になることも考えられます。

また、住宅メーカーは新築時に住宅性能評価でいうところの「耐震等級3」が標準仕様であることを売りにしている場合がありますが、この等級は建築確認申請で添付する構造計算とは関係ありません。
新築時に等級3で建設された住宅を将来増築する場合、構造計算により、いわゆる等級3のレベルで計算を完了させることは大変困難であることは想像に固くありません。
なぜなら、建築確認には等級の高い低いは求められていないからです。
逆に、増築後も等級3を維持するためには、既存部分の開口部を減らして、耐力壁にするような改修を必要とする恐れすらあります。

結論:メーカー住宅の増築はメーカーに依頼する

構造的に分離しているか、一体かにかかわらず影響してきますから、メーカーの既存住宅に増築を検討する場合は、この出だしの調査が最も重要になるのです。
また、そもそも増築後の建物について構造計算をして安全性を確認することができるのか、メーカーの担当者を巻き込んでどのような手立てであれば増築が可能なのか、じっくりと時間を掛けて打ち合わせするべきです。
メーカー側も、自社のオーナーがいずれリフォームや増築を行うことを想定しています。
新築よりも、増改築にウェイトをおいているメーカーも有るくらいです。

いずれにしても、初期段階のこの調査を飛ばしてしまい、プランや仕様が大筋決まって、いざ確認申請で指摘を受け、計画が頓挫してしまっては元も子もありません。
構造計算が必要なら、その分時間や費用がかかることは見込んでおくべきです。

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