建築関連News 建築物の天井脱落対策に係る技術基準の解説のテキスト公開および講習会の案内

先日行われました、「建築物の天井脱落対策に係る技術基準の解説」の説明会テキストが公開されています。
建築性能基準推進協会

平成23年3月に発生した東日本大震災においては、体育館、音楽ホール等の多数の建築物において天井が脱落し、かつてない規模で甚大な被害が生じました。これらの被害を踏まえ、国土交通省においては天井の脱落対策に係る基準を新たに定め、新築建築物等への適合を義務付けすることとする建築基準法施行令及び関連省令の改正(平成25年7月12日公布)並びに関連告示の改正(平成25年8月5日公布)を行われ、平成26年4月1日より施行される予定となっています。
今般、国土交通省国土技術政策総合研究所、独立行政法人建築研究所及び一般社団法人 新・建築士制度普及協会(以下「普及協会」という。)において技術基準の逐条解説、天井の部材・接合部等の耐力・剛性の設定方法、特定天井の設計例を作成し、「天井脱落対策に係る技術基準解説書編集委員会」(委員長 坂本功東京大学名誉教授)における議論を踏まえ、「建築物における天井脱落対策に係る技術基準の解説」をとりまとめました。

建築性能基準推進協会より抜粋

説明会テキスト「建築物の天井脱落対策に係る技術基準の解説」(平成25年9月)

改正施行令の逐条解説から、構造検討の方法、設計例もありますので、大変参考になります。
設計例には、既存建築物の天井落下防止措置についての資料もあります。
特定天井を有する既存建築物に増改築工事を行う場合は、特定天井について、新基準に適合させるか、落下防止措置等の安全対策を施さなくてはなりません。

それから、当然ながら、構造適合判定が必要な建築物は、特定天井も構造審査の対象となります。
建築確認、中間検査、完了検査の申請書には、特定天井についての記載欄が追加される予定です。
上記テキストに詳しくありますが、イメージだけでも捉えられるように、画像も張っておきます。
五面追加

完了4面追加
中間4面追加

また、書類だけ読んでもわからない時のための配慮もあります。

説明会テキスト「建築物の天井脱落対策に係る技術基準の解説」の内容に関するお問い合わせ

個別対応はしてくれないそうですので、面倒でもこのフォームで質問することになります。

また、10月下旬に東京と、大阪で講習会が開催されますので、お近くの方は参加されるといいでしょう。
対象は一般の建築士となっており、確認審査機関等の審査者は別途連絡すべしとあります。
建築物における天井脱落対策に係る技術基準等の講習会

予定表

開催地 開催日 定 員 会場名 住 所
東 京 10月29日(火) 195 建築会館 1階ホール 東京都港区芝5-26-20
大 阪 10月31日(木) 200 大阪YMCA国際文化センター 2階ホール 大阪府大阪市西区土佐堀1-5-6

なお、申し込みは10月15日(火)以降とのことです。
テキストはpdfを自分で印刷し持参すれば、10,000円の講習費用が7,000円になります。
ただし、350ページ程あるそうですから、キレイに製本されたものをゲットするか、3,000円節約するか、微妙です。
今後の大規模建築の設計プロセスに大きな影響を及ぼしますので、しっかり抑えておきたいものです。

参考:国交省資料
建築基準法施行令の一部を改正する政令について(平成26年4月施行)
(平成25年8月5日に公布された情報です)

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