みんなの味方!排煙告示(H12年1436号第四号)が改正されているので気をつけよう!!(2024/4月)

設計者の味方、排煙告示(平成12年告示1436号)が令和6年4月1日に改正されています。
令和6年、令和7年と、基準法大改正の施行が続きますが、その一環です。

内容としては、
・緩和対象の新設
・緩和新設による、既存条文のズレの発生
が主となっています。

特に多くの方がお世話になっているであろう告示第四号が改正されていて、「第四号-ニ-(2)」や「第四号-ニ-(4)」はそれぞれ、「第四号-ヘ-(2)」、「第四号-ヘ-(5)」となりました。

「四-ニ-4」などと覚えていた方は、「四-ヘ-5」と覚え直してください。

また、確認申請の法検討に「四-ニ-4を適用」と書いていたりすると、審査担当に「四-ヘ-5ではありませんか。」などと指摘され、修正のための無駄な手間が増えます。

条文や簡単な表で、改正内容、条文のズレ具合を確認して、情報をアップデートしておきましょう。

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告示1436号第四号はこう変わった!一覧表でチェック!!

一番確実なのは条文で確認することですが、設計者はとにかく忙しい。さっさと結論が欲しいのです。

ということで、まずは一覧表で改正後の条文を確認しましょう。
(表は簡易的な表現なので、詳細は必ず告示本文を読んでください)

※1
特定配慮特殊建築物
1.
法別表第1(い)欄(1)項に掲げる用途(例:劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場)
又は、
病院、診療所(患者の収容施設があるものに限る)
若しくは
児童福祉施設等(令115 条の3 第1号に規定する児童福祉施設等をいい、通所のみに利用されるものを除く)
の用途
2.
令128 条の4 第1 項第2号又は第3 号に掲げる用途:
(2号) 自動車車庫又は自動車修理工場
(3号) 地階又は地下工作物内に設ける居室等で、法別表第一(い)欄1項、2項、4項に掲げる用途に供するものを有する特殊建築物

※2
ロで規定する避難上支障がないことの条件としては、屋外への出口等の種類に応じ、「建築基準法施行令の一部を改正する政令等の施行について(技術的助言)」(令和2年4 月1 日付け国住指第4658 号)第一(7)(告示第2号関係)に示された避難上支障がないことの要件が考えられる

(7) 特殊建築物等の内装制限の合理化(令第128 条の5第7項関係)
(告示第2号関係)
当該建築物の部分の条件として、屋外への出口等(屋外への出口、バルコニー又は屋外への出口に近接した出口をいい、当該部分の各部分から当該屋外への出口等まで及び当該屋外への出口等から道までの避難上支障がないものに限る。)その他当該部分に存する者が容易に道に避難することができる出口を設けたものであることとしている。ここで規定する避難上支障がないことの条件としては、屋外への出口等の種類に応じ、以下のとおりの要件が考えられるため、参考にされたい。

当該部分の各部分から屋外への出口まで及び屋外への出口から道までの避難上支障がないものとして必要な要件
(ⅰ) 当該部分の各部分から屋外への出口までの歩行距離が20 メートル以下であること
(ⅱ) 戸や掃き出し窓である等当該部分の在館者が開口部を通じ屋外へ支障なく出られること
(ⅲ) 屋外への出口から道に直接通ずるか、道に通ずる幅員(当該幅員は有効幅員)50 センチメートル以上の通路その他の空地が設けられていること
(ⅳ) 他の火災のおそれのある建築物の部分の前を通らずに避難できること

当該部分の各部分からバルコニーまで及びバルコニーから道までの避難上支障がないものとして必要な要件
(ⅰ) 当該部分の各部分からバルコニーへの出口までの歩行距離が10 メートル以下であること
(ⅱ) 在館者が開口部を通じバルコニーへ支障なく出られること
(ⅲ) バルコニーが十分に外気に開放されていること
(ⅳ) バルコニーから地上へ屋外階段、すべり台、タラップ等の当該部分に存する者の特性を踏まえた避難経路等が確保されており、バルコニーから地上までの避難経路等について、バルコニーに通ずる各出口から地上までの二方向避難が確保されていること又は他の火災のおそれのある建築物の部分の前を通らずに避難できること
(ⅴ) 車いすを利用する者の利用が想定される施設にあっては、バルコニーと同一階にある屋上等の安全な一時退避場所を確保すること
(ⅵ) 地上に通ずる部分から道に直接通ずるか、道に通ずる幅員(当該幅員は有効幅員)50 センチメートル以上の通路その他の空地が設けられていること

当該部分の各部分から屋外への出口に近接した出口まで及び屋外への出口に近接した出口から道までの避難上支障がないものとして必要な要件
(ⅰ) 当該部分の各部分から屋外への出口に近接した出口までの歩行距離が20 メートル以下であること
(ⅱ) ① と同じ
(ⅲ) 縁側を通じた屋外への避難のように、当該部分の出口から屋外への出口が容易に把握でき、当該部分の出口から屋外への出口まで安全かつ容易に到達できる距離にあること
(ⅳ) 屋外への出口から道に直接通ずるか、道に通ずる幅員(当該幅員は有効幅員)50 センチメートル以上の通路その他の空地が設けられていること
(ⅴ) 他の火災のおそれのある建築物の部分の前を通らずに避難できること

※3
原則は10分防火設備、当該部分にスプリンクラー設備その他これに類するものを設け、若しくは消火上有効な措置が講じられている場合又は当該部分の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料でした場合にあっては、戸(ふすま、障子その他これらに類するものを除く。)とすることができる

※4
原則は20分防火設備、当該部分にスプリンクラー設備その他これらに類するものを設け、若しくは消火上有効な措置が講じられている場合又は当該部分の壁及び天井の仕上げを準不燃材料でした場合は10 分間防火設備とすることができる。

———————————————————————————————–

新設の項目(緩和の追加)があるため、それによってズレが生じています。
また、「特定配慮特殊建築物」なる新登場ワードに心乱されます。

4号ロの技術的助言は文章が長すぎて読む気がなくなりますが、とっても綺麗にまとめてくれているサイトを発見しました。

確認申請の学校(排煙告示1436号の2024年(令和6年)4月1日の法改正で何が変わった?特定配慮特殊建築物って何?法文を見ながら解説)

とても良くまとまってますので、ぜひ皆さんも参考にすると良いと思います。

とりあえずややこしいことは後で確認するとして、まずは確認申請で無駄に指摘されないよう、すくなくとも申請図書に記載する文言は最新の条文で記載できるようにしましょう。

特定配慮特殊建築物とはなんだろう?

上の注記に条文を記載しましたが、簡単にまとめると

・人が多く集まる用途
・避難弱者の発生が考えられる用途
・火災荷重が特に大きい用途

と考えられます。

4号ロやハといった新たに設けられた緩和は、求められる条件がだいぶ緩くなっているものもあるため、用途を制限したものと考えられます。

特定配慮特殊建築物に該当する場合は、従前の居室の緩和(改正後のヘ-(4)や(5))を適用することとなります。

なおパブコメの回答で、建築物の一部に特定配慮特殊建築物に該当する用途が存在する場合は、4号ロやハ、へ(3)は適用できない、とありますので要注意です。

また、地域によっては廊下における告示緩和を認めていない行政もあったりしますので、何でもかんでも緩和を前提に考えるのも危険が伴います。

もっと詳しく知りたい方は国交省等の情報をチェックしよう

告示新旧対照
平成 12 年建設省告示第 1436 号新旧対照表
(PDFが開きます)
(一般財団法人 日本建築設備・昇降機センター)

技術的助言
「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律等の施行について」(令和6年3月29日付国住指第434号、国住街第160号)(国土交通省住宅局建築指導課長・市街地建築課長)
(PDFが開きます)
第10
排煙設備の設置を要しない火災が発生した場合に避難上支障のある高さまで煙又はガスの降下が生じない建築物の部分を定める件(平成12 年建設省告示第1436 号)等の一部改正
(15から16ページ)

建築基準法施行令の一部を改正する政令等の施行について(令和2 年4 月1 日 国住指第4658 号)
(PDFが開きます)
(7)
特殊建築物等の内装制限の合理化(令第128 条の5第7項関係)
(4から6ページ)

パブコメ結果
脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律の施行に伴う関係告示の制定・改正に関する意見募集の結果について|e-Govパブリック・コメント

該当PDFは「結果概要(令和6年3月25日公布分)
(PDFが開きます)
【排煙設備の設置を要しない火災が発生した場合に避難上支障のある高さまで煙又はガスの降下が生じない建築物の部分を定める件(平成12 年建設省告示第1436 号)等の一部改正】
(3ページ目)

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