ph5のLED電球は専用品でなくても十分なことを証明する試み

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ph5専用のLED電球はとても高価だが、フツウに売っているLED電球とそんなに違うのか

denkyu4

専用設計とはいえ、庶民感覚を無視した価格設定

ヤマギワのサイトを見ていただければわかりますが、ph5用に開発されたLED電球の説明があります。
別に、このLED電球のせいで怪我をしたとか、嫌な目に合わされたとか、そういう恨みなどは全く無いのですが一言言わずにはいられません。

いくらph5専用設計のLED電球とはいえ、白熱電球のように360度全方向に光が出ないのは明らかで、誰が何と言おうと電球の明るさ感、光の出方には敵うはずがないのです。
しかも、税込み10290円。

電球一個に1万円払えるようなセレブリティな人しか、ph5をLED化してはいけないのでしょうか。
決してそんなことはありません。

庶民だって、ph5のデザインを毎日、しかもエコに、味わう権利があるはずです。

※LED電球と白熱電球のライフサイクルコストを全て比較してエコかどうか、というところまで研究し尽くしていませんので、ご了承ください。

器具下60cm照度の現実味の無さ

まずは、上記ヤマギワのサイトのこの部分をよく見てください。
yamagiwa
専用設計のLEDや電球、電球形蛍光灯の場合の器具直下照度を測っていますが、器具直下60cmで測定しているようです。

どの距離で測定しようが、電球ごとに異なってさえいなければ良いとも言えますが、現実的な数値としてテープル面から器具の下端まで60cmで、ph5を設置することはほぼありえません。

ph5は、見てわかるように、シェードが大きく広がっているデザインが特徴的であり、絶妙なバランスで美しさを醸し出しています。

もし、器具下60cmで食卓に設置しようものなら、ちょっと油断するたびに、ゴチっとぶつかって額から血が出ます。
ほぼ毎日、食卓がスプラッターです。

どんなに頑張っても器具下70cmがギリギリの寸法だと思います。
器具下60cmでは、目の前に常にph5がぶら下がっていて、気になって仕方がありません。

とここまでイチャモンをつけておきながら、テーブル面から60cmと言うのはポール・ヘニングセンが、最もph5の明かりが美しくなるとして彼が設計した寸法なので、完全に間違いといか、ダメだ、というわけではありません。

でも、どんな実例を見ても、食卓テーブルから器具下60cmで設置しているものはほとんど見かけません。
つまり、彼の設計意図通りに設置している人は少数派と言わざるを得ません。

フツウに売っているLED電球や白熱電球の照度計測

ph5専用LED電球は、売り切れ商法なのかと疑ってしまうほど、どのショップでも売り切れのようです。

高いし、手に入らないしでイライラを募らせるくらいなら、家電量販店やアマゾンでフツウに購入できるLED電球が、十分に実用に耐えることを証明したらいいのでは、と思い実際計測してみました。

測定条件は、食卓上端から器具下端まで80センチ、ph5以外の照明はオフ。
計測機器は、KOIZUMIからもらった照度計と、iPad mini、iPod touchの照度計アプリ。

これだけ偉そうに専用品を批判しておきながら、実験のレベルが低いのが情けないですが。

▼計測機器(笑)はこいつらです。
syoudokei

照度計アプリはPanasonicが開発したREPLEで、もちろん無料アプリです。

計測方法はというと
アナログ照度計はph5の下に置くだけです。
アプリで測る場合は、iPad mini等で写真を取ります。

計測したい場所に白い紙を置き、そこを撮影することで反射した光を元に照度を計測しているようです。
計測距離が同じになるように、イケアで買った写真立てをスペーサーとして利用しました。

ipad sokutei

計測時の器具の様子も撮影してみました。

シェードありの様子と無しの様子です。写真だけでは、カメラが頑張るので、明るさの比較はほとんど出来ません。

ph5 gaikan

ph5の照度測定データはこれ

NECのLED電球100W形

led syoudo matome

NECのLED電球100W形シェード無しの裸電球状態で測定したデータ

led hadaka matome

白熱電球150W

150w matome

白熱電球100W

100w matome

白熱電球60W

60w matome

結論:ph5のLED電球は専用品でなくて良い

上記の測定結果により、専用設計のLED電球でなくても、150W白熱電球と同等かそれ以上の直下照度が確保できることがわかりました。

iPod touchとiPad mini、アナログ照度計でそれぞれかなり勝手な数値が出ていますが、それぞれ、電球の種類ごとに相対的に数値が変化しているので、正確な照度は今ひとつわからないまでも、照度が高いか低いかの相対的な評価は可能です。

やはりLED電球の特性として、直下の明るさに対しては相当な威力を発揮します。
上のデータによると、LED電球裸状態の直下照度と150W電球の場合の直下照度とがほぼ同様の数値となっています。

今回実験に使ったLED電球と100W電球の光束は共に1520ルーメンですが、ph5の器具デザインのせいもあり、直下照度はLED電球が断然高くなりました。
完全に150W電球の代替え品として成り立ちます。

ルーメン、ルクス、カンデラといった単位について再確認したい方はこちらのサイトが詳しいです。
現代家電の基礎用語:ルーメン、ルクス

hako led den

ちなみにLED電球を裸電球状態で吊るすと、LED電球の形状のとおりに、明るくなる部分と暗くなる部分がくっきり別れ壁に映ります。

白熱電球のように360度全体に光が回らないので、かなり違和感のあるあかりとなります。
ですので、LED電球はシェードがある器具で使うのが無難です。

専用LED電球はph5専用に設計したと言ってはいますが、ポール・ヘニングセンが設計したわけではないのです。
もしポール・ヘニングセンが生きていたら、「つべこべ言わず、電球でよろしく」と言うかもしれません。

すなわち、専用設計のLED電球が、ポール・ヘニングセンの意図した明かりになっているかどうかは、誰にもわからないのです。

1万円払って、完璧かつ省エネな21世紀のph5を実現するも良し、お得に明るくph5を身近に楽しむも良し、結局はオーナーの気持ちと懐具合次第ということですが、敬虔な信者?でもない限りは、一般市販のLED電球で十分です。

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