そこそこ高級なヘッドホンは、ケーブルが脱着式になっています。
そうすることで、断線した時のケーブル交換が簡単ですし、オーディオマニアにはおなじみの「リケーブル」で音質アップを楽しんだりと、利便性と趣味性が向上します。
私のヘッドホンはクリエイティブのアルバナライブ2というヘッドホンで、決して高級ヘッドホンではないのですが、ケーブルが脱着できるのでそれを利用して、無線化して遊んでみました。
特別な道具は不要で、誰でも実現できるので、みなさんもワイヤレスライフを楽しんでみてください。
ヘッドホン無線化で準備するもの
ヘッドホンを無線化するにあたり、準備するのは以下の3つだけ。ラジオペンチとか、ハンダゴテとか電子工作的な道具は一切不要です。
もちろん、より小型化、軽量化を企むなら必要になるでしょうが、極力簡単で手も汚れない方法で行きます。
ケーブル脱着式のヘッドホン
私が持っているヘッドホンは、クリエイティブという一部マニアに人気のメーカーのものです。モノは「アルバナライブ2(Aurvana Live! 2)」です。
初代のアルバナライブはAmazonでも大人気で、その後継機としてより高音質になったであろうシロモノです。
いままで使っていた安いパナのヘッドホンが壊れたので、いろいろ物色していたところ、クリエイティブの公式サイトでセールをやっていたので、ついうっかり買ってしまいました。
いつまでやっているかわかりませんが、興味のある方はどうぞ。
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送料込みで半額なので、とっても得した気分です。Amazonでも9500円位なので、相当お得です。
で、手元に届いてから「これは無線化できるぜ」とひらめいたわけで、最初から無線化を企んでいたのではありません。
アルバナライブ2を簡単にレビューすると、6500円なら全然あり、という印象です。
解像感も意外と良く、低音に締まりがあります。使い始めは高音がちょっと刺さるような感じがありましたが、様々なジャンルの曲をランダムに再生して15時間ほどエージングしたところ、高音の再生がまろやかになりました。
音場はあまり広くないですが、ドンシャリではなく、フラットの範疇に入りそうです。
パッドとヘッドバンドには合皮があしらわれていて、滑らかな質感です。側圧は強すぎず、長時間の使用でも耳が痛くなりません。
メガネをかけたままでも、痛くなりませんし、軽量で快適です。ただ、夏場はムレて暑いのは致し方ありません。
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Bluetooth レシーバ
無線のヘッドホンを無線化するので、当然無線レシーバが必要です。
今回登場するのは、「ELECOM エレコム iPhone6 iPhone6 Plus 対応 Bluetooth レシーバ デュアルアンプ搭載 class1 NFC機能搭載 レッド LBT-PAR500AVRD」という名の、寿限無なみに長い名前のBluetoothレシーバです。長いので、以下「エレコムBluetooth レシーバLBT-PAR500AVRD」とします。(これでも長い)
これはもともとiPod touchやiPad miniで音楽を聞いたりYouTubeを見るとき用に購入しました。
決め手は、「音が良さそう」「扱いが簡単そう」「安い」といった部分です。
実際、有線の場合と音質は遜色なく、また変に音質に装飾を加えるようなアンプでは無いようで、気に入っています。
難点は、値段なりのプラスチック感あふれる質感です。はっきり言って、すごく安っぽいです。Amazonで4000円ほどで購入したのでなんとか許せますが、定価で買っていたなら速攻返品したくなる、チャチさです。
でも、音は良いですよ、けっこう。
この「エレコムBluetooth レシーバLBT-PAR500AVRD」をヘッドホン無線化の核とします。
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2.5mmオス-3.5mmオスケーブル
最後に必要な部品として、ケーブルがあります。
ヘッドホンにもよりますが、脱着できるケーブルの多くは、ヘッドホン側のステレオプラグが2.5mm径のものが多いようです。
iPod touchでもiPad miniでも、ウォークマンでもその辺のスマホでも、通常イヤホンジャックは3.5mm径です。
つまり、何も考えずに、ヘッドホンとエレコムBluetooth レシーバLBT-PAR500AVRDが繋がれば良いということで、3.5mm-3.5mmのオス-オスのケーブルを準備すると、なんとヘッドホン側のジャックに挿せません。
というわけで、2.5mmオス-3.5mmオスという仕様のケーブルが必要になるのですが、たまたま手元に2.5オス-3.5メスというケーブルと3.5オス-3.5オスの自作ケーブルがあったので、これらを使ってヘッドホンとエレコムBluetooth レシーバLBT-PAR500AVRDを繋ぎます。
出来上がりのスマートさが無くなってしまいますが、新たなコストがかからないのでガマンします。
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無線化ヘッドホンの組み立て方
無線化ヘッドホンの組み立て方といっても、やることは至って簡単。
ヘッドホン・ケーブル・レシーバを繋いでいくだけです。
多少気を使うのは、ケーブルの取り回しと、レシーバをどうやって固定するかでしょう。というか、この2点を解決できなければ、無線化は失敗に終わります。
で、いきなり第一の関門、2.5mmプラグが太くて、ヘッドホンのジャックに奥まで挿さらないことが判明しました。
当然、プラグの邪魔な部分を容赦なくカットします。
▼カットされすっきりした2.5mmプラグ
首尾よくスリム化が完了したので、まずはケーブルとヘッドホン、ケーブルとエレコムレシーバを接続します。
▼とりあえず繋いだだけ
ここからが、少しだけアタマを使う部分です。つまり、エレコムレシーバをどうやってヘッドホンに固定するかという問題を解決しなければなりません。
服とかにクリップで止めときゃあ、いいじゃん、というのでは全くもって芸がありません。できるだけケーブルの存在感をなくして、スッキリ手ぶらでラクラクエンジョイミュージックな環境を作りたいのです。
まず着目したのが、エレコムレシーバのクリップ機能です。
単純に、このクリップで挟んで固定しちゃえば、解決しそうです。
▼まったく想定内の仕上がり。超フツー。
まるで、大工さんが耳にえんぴつを挟んでいるような男前の仕上がりです。
実際着用するとこんな感じです。
▼あまりに手抜きな仕上がりに、オーナーもゲンナリ
見てもわかるように、エレコムレシーバが横向きになっているので、ケーブルが後ろにビローンと漂ってしまいます。これでは、うっかり何かにひっかかって、ヘッドホンは落ちるわケーブルはちぎれるはの大惨事に見舞われることは想像に難くありません。
そこで、もうちょっと工夫して、ベルクロ(面ファスナー、マジックテープ)で固定することにします。
粘着テープ付きのベルクロがこれまた都合よく手元にあったので、適当な大きさに切り、貼り付けます。持っていなくても、100円ショップで簡単に手に入ると思います。
ベルクロは、ふわふわ面とチクチク面がありますが、エレコムレシーバはシャツのポケットに止めるような使い方もするので、ふわふわ面を貼り付けることにします。
▼粘着テープ付きベルクロをレシーバとヘッドホンの両方にペタリ
さらに、エレコムレシーバのジャックが上に来るようにすればケーブルの納まりが良くなりました。
▼クリップ式よりもスッキリとまとまりました。
こういう形で無線化すると懸念されるのが、左右の重量バランスです。
実際に装着して音楽を聴いてみますと、意外や意外、左側だけ重くて疲れる、ということがありません。
ただ、下を向くと、左側がずれやすいように感じます。
今回の場合は、ケーブルに余計な重さがあるので、もっとシンプルな構成にすればより軽量化も可能です。Bluetoothレシーバは、このエレコム製のものでもかなり軽いので、他のメーカーのものに変えても軽さの面ではさほど変わらないと思われます。
▼無事ヘッドホンが無線化されてご満悦のオーナー
首尾よく完成してゴキゲンではありますが、あくまで自宅での使用を前提と考えたほうが良いでしょう。
このまま公共交通機関に搭乗しようものなら、ひどい場合は通報されかねません。
ご利用は計画的に。
ヘッドホンを無線化してみてわかったこと
無線化で得られる自由は、本当の自由
今回の魔改造でわかったことは、ケーブルレス、ワイヤレスって本当に自由だな、ってことです。
今まではエレコムレシーバにイヤホンを繋いで、プレーヤーとイヤホンは無線接続でありながら、イヤホンとレシーバは有線のため、ケーブルの取り回しが結局は発生する事態を招いていました。
今回のように、ヘッドホンを事実上無線化し、ケーブルの存在を感じさせない使い勝手を実現したことで、100%ケーブルの存在を忘れることが出来ました。
今後は、通信だけでなく充電なんかもどんどん無線化されていくので、ますます便利な世の中になっていきそうです。
お金があれば、最初から無線のヘッドホンを
今回の工作では、Bluetoothレシーバとヘッドホンを組み合わせて無理やり「ワイヤレス風」のヘッドホンにしましたが、ヘッドホンの新規購入を考えていて、ある程度予算があり、「もうこれしかない」というモデルが決まっていないのなら、最初からBluetooth接続が可能なヘッドホンを買うのが最適です。
私は、すでに持っていて気に入っているイヤホンを無線化したくてBluetoothレシーバを買ったので、ついでにヘッドホンも無線化出来たわけですが、そういったケチくさい事情さえ無ければ、イヤホンもヘッドホンもBluetooth接続が可能な高級なものを買えばいいわけです。
高音質で高性能なイヤホン、ヘッドホンがたくさん出回っているので、気に入ったものが必ず見つかることでしょう。
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Bluetoothレシーバは、便利だ
最後に、結局のところBluetoothレシーバというものの存在が、素晴らしいという話に収束します。
私はレシーバを選ぶ際に、エレコムの「アンプが云々で音が良い」というウリ文句につられてチョイスしましたが、無線で高音質というのは、矛盾しているといえば矛盾しています。
そうなれば、徹底的に小さくて軽いレシーバにしてしまうという考え方もあります。
Bluetoothレシーバはソニー、オーディオテクニカ、エレコムのどれかを選んでおけば間違いないと思いますので、予算と好みでチョイスすれば良いと思います。
私はこのエレコムBluetooth レシーバLBT-PAR500AVRDのチープさ、ボリューム操作の微妙なクリック感、電池のもちの良さが気に入っており、良い物を買ったな、とほくそ笑んでおります。