retinaディスプレイでないipad miniを入手したので、iPad mini retinaといろいろ比較してみる
ひょんなことから、iPad miniのretinaディスプレイでない、旧モデルを手に入れました。
我が家の1台目のiPad miniは、あまり深く考えず、新しいほうがいいだろうってことで、iPad mini retinaを購入しましたが、いろいろ見ていると、retinaディスプレイでないiPad miniでも、大丈夫なのではないかということがわかってきました。
では、何をもって、一体何が「大丈夫」なのか、説明してまいります。
なお、説明用画像はApple Storeより引用しています
(http://store.apple.com/jp/ipad/compare)
iPad miniとipad mini retinaの主な仕様を比較、確認する
最大の懸念事項、画質の違いは?
iPad miniとipad mini retinaの最も大きな違いは、そのディスプレイの表現力(解像度)にあります。
▼解像度の仕様比較
(以下、この記事では左側がretina、右側がminiを表しています)
公式からの引用からもわかるように、iPad miniとipad mini retinaとでは、画像解像度が2倍違います。
これにより、ipad mini retinaはドットを識別できないくらい緻密な画像表示が可能になっています。
とは言うものの、実際に比較した画像をご覧頂きましょう。
▼実際に、同じ画像を表示させたiPad miniとipad mini retinaを並べてみました。
黒い方がiPad mini、白いほうがipad mini retinaです。
こうして比べると、正直、違いはほとんどわかりません。
この画像のiPad miniは、反射防止の指紋防止タイプフィルムを貼ってあり、ipad mini retinaは光沢タイプのフィルムを貼ってあります。
そのせいで、ipad mini retinaの方が、若干画像が鮮やかに見えます。
また、画面の明るさも共に最大ですが、ipad mini retinaのほうが、iPad miniよりも最大の明るさを明るくできますから、見え方に違いがあります。
では引きではなく、寄りで見るとどうでしょうか。
▼同じアイコンを並べた画像です。(黒がiPad mini、白がipad mini retina)
▼アイコンのみを拡大して並べました
▼プリインストールの壁紙画像を並べて比較します。
▼標準の地図アプリで東京スカイツリー周辺を表示させた画像です
いかがでしょうか。
横に並べて比較すればipad mini retinaが断然綺麗ですが、比較対象がなければiPad miniでも十分キレイな映像なのです。
画像よりも文字の見え方が、iPad miniのほうがやはり「つぶつぶ感」があることは否定できません。
逆にipad mini retinaは画像がドットで構成されていることを、肉眼では確認できないほどです。
地図アプリでの画像比較は、iPad miniの画像がかなり悪いように写ってしまいました。
いずれにしても、実機で確認することは絶対に必要です。
決して安くない買い物ですからね。
サイズ、重さ、付属品の違いは?
iPad miniとipad mini retinaの主な仕様を比較します。
▼サイズ、重さの比較です
本体サイズは、厚み以外同じ大きさです。
この厚みの違いがクセモノで、iPad mini用のケースはipad mini retinaには装着できないと考えたほうが良いでしょう。
それくらい0.3mmの厚みの違いは「大きい」ので、retina用にピッタリはめ込むようなケースを購入する時は「retina専用」を選ばないと必ずと言っていいほど、装着不可能です。
逆に、miniにはretina専用ケースでも大丈夫です。
そう考えると、ipad mini retina発売以降続々登場しているretina用のケース類は、iPad miniのためにあるとも言えます。
液晶保護フィルムは共通で利用できます。(画面の大きさは同じ)
それぞれに重さの違いはありまずが、持って差がわかることは無いレベルです。
▼iPad miniの実際の重量です。
フィルムが貼ってあるので、2gプラスしたと考えると公式どおり、308gです。
▼ipad mini retinaの実際の重量です。これもフィルムが貼ってあります。やや重いですが誤差の範囲です。(公式331g)
充電池、付属品の違い
付属品の違いは次のようになっています。
電池の持ちは公式によると変わらない事がわかります。
ただし、細かいことを言えば、ipad mini retinaの方がCPUの性能が高く、電池の消費が大きいはずなので、充電池の容量は大きいということになります。
付属品はライトニングケーブルと電源(USB)アダプターです。
▼電源(USB)アダプターは出力が異なり、形状も異なります。
iPad miniのアダプターはプラグがたためません。(左がmini用、右がretina用)
40gほど重さの違いがあります。
こういう細かな重さの積み重ねが、かばんに入れて持ち運ぶ際の負担となることは否定できません。
ちなみにライトニングケーブルの長さは、iPad miniとipad mini retinaとで、違いはありません。
頭脳であるCPU、肝心なカメラ、通信速度の能力差は?
CPUの性能の違いはどうか
▼CPUはiPad miniとipad mini retinaとで、2世代違います。(A5の次はA6ですので)
CPUの違いは、高度な処理が必要なアプリを使う際に大きな差となって表れます。
例えば、フルCGのゲームや、写真・動画の編集、高画質動画の再生です。
実際にYouTubeや地図ソフトを同時に起動して、速度の違いを確かめましたが、やはりipad mini retinaの方がいずれの処理においても、早いです。
しかし、iPad miniの方が遅くで我慢できないかというと、そうではありません。
これも画像解像度と同じで、「比べるから」劣って見えるのであって、そもそもの性能はiPad miniも高いレベルにあるのです。
高度な演算処理が必要な使い方が想定されないのであれば、iPad miniでも全くストレス無く快適タブレット生活が送れます。
カメラの性能の違い
▼カメラの性能比較は下のようになっています
なんとありがたいことに、カメラの仕様は同じです。
ビデオ撮影でズームが出来るかどうかに違いがありますが、ipad mini retinaのズームも3倍なので、本気で動画を取りたいのなら、専用のビデオカメラを準備するべきということです。
カメラの性能は同じですが、液晶画面の解像度が違うため、iPad miniとipad mini retinaとで、同じ被写体を撮影しても、違って見えてしまうというのはありますが、パソコン等に取り込むと写りに差がないことは確認できます。
▼iPad miniとipad mini retinaで撮影した画像。当たり前ですが、差はありません。
画像の黒い物体は、お弁当箱ではなく、iPad miniに最適なBluetoothスピーカーです。
詳しくは「これは満足!アマゾンベーシックのbluetoothスピーカーが絶妙」をどうぞ。
ワイヤレス通信機能の違い
▼ワイヤレス通信機能の違いは下のようになっています
ワイヤレス通信の性能はwifi通信における、「MIMO」という機能以外、同じです。
Bluetooth通信の性能は違いがありません。
ここで「MIMO」とはナニモノなのかを簡単に説明します。
MIMOは「マイモ」と読み、Multiple Input Multiple Outputの頭文字を取ったものです。
複数のアンテナを組み合わせてデータ送受信の帯域を広げるための無線通信技術を言います。
複数のアンテナで同時に異なるデータを送信し、受信時に合成することで擬似的に広帯域を実現できるのです。
理論上はアンテナが2本ならば2倍に、3本ならば3倍に帯域幅が増えたのと同じ効果が得られるとされていて、ipad mini retinaでは、この技術を使いより高速にインターネット通信を行えるということです。
我が家の無線LANルーターは、11ac規格886Mbps対応なのに激安な、PLANEXのMZK-1200DHP です。
以下は、2.4GHz帯で速度計測した数値です。
(回線はauひかり、プロバイダはso-net、rapidnetという速度計測サイトでそれぞれの端末で3回ずつ測定した平均値です)
iPad mini | ipad mini retina | |
下り | 28.8Mbps | 45.1Mbps |
上り | 7.5Mbps | 16.6Mbps |
こうして数値にしてみると、同じ通信環境下にありながら、結構な差があるように見えます。
(ちなみに私がメインで使っている、Vista搭載のノートPCでは下り18Mbps程度ですので、iPad miniにすら完敗しています…。)
ipad mini retinaはMIMOの恩恵を受けているのでしょう。
ただ、これも体感してみないとわからないことなのですが、普通にネットサーフィンを楽しむ程度なら、iPad miniでも、通信速度に関して全くストレスはありません。
高画質な動画をiTunesからダウンロードしたり、重いファイルを転送したりといった使い方をしなければ、通信速度の差は気になりません。
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最も気になる価格差は?
Apple Storeでの価格差は次のようになっています。
税別で9000円ですので、税込みだと9720円、およそ1万円の価格差となります。
1万円あると、ケースやカバー、キーボード、液晶保護フィルムといったアクセサリー類がひと通り揃います。
コストだけを優先的に考えると、iPad miniに分があります。
コストと性能のバランスを考えてしまうと、やはり、悩みます。
比較して分かった、ipad miniでも大丈夫な理由 まとめ
画質以外で体感できるほどの差がない
あれやこれやと実験比較してみて、画質の違いが最大の違いであることはわかりましたが、それ以外の部分では、劇的な違いを体感できるほどではありませんでした。
それほど、iPad miniは、発売事典ですでに完成の域に達していたとも言えます。
ipad mini retinaに慣れた目でiPad miniをいじっていても、根本的な楽しさにはなんら変わりがありません。
また、会社で使っているようなパソコンとiPad miniは同等の解像度を持っていると考えると、iPad miniの画質が劣っているということにはなりません。
むしろ、ipad mini retinaの画質が良すぎるとも言えます。
ただし、趣味でデジタル一眼での写真撮影に凝っていて、今度タブレット端末を買おうと企んでいる方は、ipad mini retinaにすべきだとは思います。
一方で、ネットの閲覧、電子書籍、地図、メールといった使い方が主な目的であるなら、iPad miniで目的は全て達成できるのです。
お金が減らない(価格が安い)
タブレット端末を持つのが初めてで、買ってはみたものの使いこなせるか不安だ、という方にはiPad miniがベストチョイスになり得ます。
最初からあまりに気張って高性能なものを買ったものの、結局宝の持ち腐れとなってしまうのでは大変もったいないです。
上記の比較から、画質の違いによるコスト差について納得出来ないのならば、ipad mini retinaまでの性能は必要ありません。
その結果、安くアップル製品の感動エクスペリエンスを味わえるのですから、言うことなしです。
タブレット端末ビギナーのためにiPad miniがあると言っても過言ではないというのは、メモリー容量が16GBのみしか用意されていないことからもわかります。
パソコンの日常利用の代替としてiPad miniの購入を考えているのであれば、無理してipad mini retinaを買うこと無く、差額の9000円+税はアクセサリー購入費用に充てるのが賢い買い方です。
ipad mini retina専用でないアクセサリーはワゴンセールで格安ゲットも可能
iPad miniとipad mini retinaの外形寸法はわずか0.3mmの厚みの違い以外は同じ寸法です。
しかし、家電量販店ではipad mini retinaが新型後継機種であるがゆえに、ipad mini retina専用のケースを売りたいですし、メーカーもipad mini retina用の製品を多く作ります。
そうなると、iPad mini用のケース類は長期在庫品となり、ワゴンへゴーしてしまうわけです。
そこで、ハイエナのごとく、ワゴンで投げ売りされているケースや液晶保護フィルムを買えば、100円ショップで手に入るような粗悪品ではなく、しっかりした製品が格安で手に入るのです。
ちなみに液晶保護フィルムは、ipad mini retinaの画面にも使えますので、覚えておくとコスト削減に役に立ちます。
iPad miniなら値崩れしにくい
どうせipad mini retinaにしないのなら、もっと激安なアンドロイドの7インチタブレットにすれば良いという考え方もあります。
しかし、Apple製品独自のユーザビリティと、後々の買い替え時の下取り(もしくは買い取り)価格に大きな差が生まれることを忘れてはなりません。
そうです、iPad miniならば、欲しい人が常に居るので、当分の間は高く、すぐに、現金化出来るわけです。
資産価値としてみた場合でも、ただコストを抑えるだけではない選択肢として、ipad mini retinaではなく、iPad miniがあるのです。
Appleというブランドがあるからこそ、iPad miniかipad mini retinaかで悩むだけで済み、他メーカーが入り込むスキマが無いんですね。
最終結論 iPad miniはこんな人にピッタリだ
- タブレットに挑戦したいが、どれがいいかわからない
- お金が無い(本体だけでなくアクセサリーも安く抑えたい)
- 画質よりAppleブランドが優先だ
- ITに疎い両親へのプレゼント用
この4つの分類に当てはまるのであれば、retinaディスプレイではないiPad miniであっても、「大丈夫」なのです。
私が入手したiPad miniも実は、両親へのプレゼント用です。
ただ、そのまま渡しても「どうしたら良いの、コレ」と即座に問い合わせを受けることは目に見えていたので、ある程度設定を済ませ、適当にアプリもインストールしておく必要がありました。
そのついでに、いろいろと実験したというわけです。
またiPad miniは、購入時のストレスの少なさもポイントです。
というのも、新品のiPad miniなら、メモリー容量は16GBのものだけなので、容量で悩む必要もなく、あとは買うか買わないかだけという、とてもシンプルな選択だけです。
iPad miniか、ipad mini retinaかで悩んでいるのなら、この記事を参考にサクッと決めてしまい、Apple iOSがもたらしてくれる感動と衝撃を1秒でも早く味わってしまうべきです。
参考:iPad miniのメモリー容量が16GBで足りなくならないか心配な方のために、こんな記事も書いてますので良かったらどうぞ。
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