建築確認Tips  庭先の物置の基礎はコンクリートブロックじゃダメなのか?

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建築物の基礎について建築基準法が言及している部分

住宅に庭先にあるような小規模な物置も、ただ地面に置いてあるわけではなくいわゆる基礎の部分が存在します。
ごく小規模なものはその基礎がコンクリートブロックだったりします。

しかし、建築基準法を紐解いていくと、そんな物置の基礎についても言及している部分があります。
感覚的に「いつもそうだから大丈夫でしょ?」ではプロ失格ですので、この際確認してみましょう。

建築物の基礎に関連する条文

建築基準法施行令
第三十八条  (抜粋)
建築物の基礎は、建築物に作用する荷重及び外力を安全に地盤に伝え、かつ、地盤の沈下又は変形に対して構造耐力上安全なものとしなければならない。
2  建築物には、異なる構造方法による基礎を併用してはならない。
3  建築物の基礎の構造は、建築物の構造、形態及び地盤の状況を考慮して国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものとしなければならない。この場合において、高さ十三メートル又は延べ面積三千平方メートルを超える建築物で、当該建築物に作用する荷重が最下階の床面積一平方メートルにつき百キロニュートンを超えるものにあつては、基礎の底部(基礎ぐいを使用する場合にあつては、当該基礎ぐいの先端)を良好な地盤に達することとしなければならない。・・・

上記第3項で大臣が定める構造方法は、告示で定められています。

平成十二年五月二十三日
建設省告示第千三百四十七号
建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)第三十八条第三項及び第四項の規定に基づき、建築物の基礎の構造方法及び構造計算の基準を次のように定める。
第一
建築基準法施行令(以下「令」という。)第三十八条第三項に規定する建築物の基礎の構造は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、地盤の長期に生ずる力に対する許容応力度(改良された地盤にあっては、改良後の許容応力度とする。以下同じ。)が一平方メートルにつき二十キロニュートン未満の場合にあっては基礎ぐいを用いた構造と、一平方メートルにつき二十キロニュートン以上三十キロニュートン未満の場合にあっては基礎ぐいを用いた構造又はべた基礎と、一平方メートルにつき三十キロニュートン以上の場合にあっては基礎ぐいを用いた構造、べた基礎又は布基礎としなければならない。

木造の建築物のうち、茶室、あずまやその他これらに類するもの又は延べ面積が十平方メートル以内の物置、納屋その他これらに類するものに用いる基礎である場合

地盤の長期に生ずる力に対する許容応力度が一平方メートルにつき七十キロニュートン以上の場合であって、木造建築物又は木造と組積造その他の構造とを併用する建築物の木造の構造部分のうち、令第四十二条第一項ただし書の規定により土台を設けないものに用いる基礎である場合

門、塀その他これらに類するものの基礎である場合

物置等の小規模建築物の基礎 まとめ

規模の目安は10㎡

よく読むと、これに該当するものは基礎の規定は適用しないとあり、それが「木造の建築物のうち、茶室、あずまやその他これらに類するもの又は延べ面積が十平方メートル以内の物置、納屋その他これらに類するものに用いる基礎である場合」であることがわかります。
つまり、茶室やあずまや、10㎡以内の物置、納屋等は基礎はなんでも良いということになります。

長くなりましたが、結論としては
・10㎡以内の物置ならば基礎の仕様は問われない
ということになります。

この10㎡、みなさんすでにピンときていると思いますがその通り、「建築確認が必要な規模」とリンクしています。

都市計画区域内でも、防火・準防火地域外であれば、10㎡以内の増築、改築等は建築確認不要であり、これくらいのごく小規模の建築物は社会的に及ぼす悪影響が限定的になるということがわかります。
(「新築」の場合は10㎡未満でも建築確認が必要ですよ、念のため。法6条第2項参照。
2  
前項の規定は、防火地域及び準防火地域外において建築物を増築し、改築し、又は移転しようとする場合で、その増築、改築又は移転に係る部分の床面積の合計が十平方メートル以内であるときについては、適用しない。
実務的には、小規模な物置は確認申請上4号特例となりますから、確認申請に構造計算まで添付する必要がありません。
よって、建築確認はすんなりと確認済みになります。

完了検査も考慮する

しかし、完了検査で、基礎がコンクリートブロックだったりすると、追加説明を求められ検査済証が発行されないというわけです。
この場合追加説明が求められるのは、10㎡を超える物置の場合です。
実際問題として、10㎡(3坪、6帖)を多少超える物置に追加説明を求める検査員がどれだけいるか、とも言えますが、あんまり適当な仕事ばかりしていると行政に目をつけられてしまうかもしれません。

作ってしまってから「どうしよう…」となっては、後の祭り。
法的根拠を正しく理解して、建築主を正しい方向に導くのも設計者としての重要な役割です。

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