建築関連ニュース 平成25年の建築基準適合判定資格者検定の実施要項が発表された・・・!?

建築基準適合判定資格者検定の詳細が国交省のHPで発表されています。
(→国交省HP )

ところで「そんな資格試験、あんの?」と思われた方、正常な認識をお持ちです。なぜなら、結構なマイナー試験かつマニアックな試験だからです。
何の試験なのかぶっちゃけて言いますと、いわゆる「建築主事」になるためには避けて通れない試験です。

建築主事といえば、われわれにとっては「神」のような存在(最近ではそうでもないですが)です。
主事様が首をタテに振らなければ、どんなすばらしい設計も陽の目を見ることがありません。

そんな建築主事になるための試験(厳密には「検定」)が、毎年8月の最終金曜日辺りに実施されているのでした。
残暑が厳しい中、本当にご苦労さまです(笑)
建築確認が民間に開放されてからは、民間人が受「検」できるようになりましたが、それまでは公務員であることが大前提でしたので、一般にはほとんど知られていない検定でした。

設計側からすれば実施要項などは全然関係ないことなのですが、きっちりと建築基準法に規定されているので、もしお時間があれば法令集の建築基準法第5条辺りを読んでみるといいと思います。

(建築基準適合判定資格者検定)

第五条(抜粋)

建築基準適合判定資格者検定は、建築士の設計に係る建築物が第六条第一項の建築基準関係規定に適合するかどうかを判定するために必要な知識及び経験について行う。
2  建築基準適合判定資格者検定は、国土交通大臣が行う。
3  建築基準適合判定資格者検定は、一級建築士試験に合格した者で、建築行政又は第七十七条の十八第一項の確認検査の業務その他これに類する業務で政令で定めるものに関して、二年以上の実務の経験を有するものでなければ受けることができない。・・・

受検するためには、一級建築士であることと、建築確認の審査やそれに準ずる業務について2年以上の経験が必要です。

実際、知人に主事資格を持っている人がいるので、過去問を見せてもらったことがありますが、一級建築士の法規の試験の延長線のような単純なものではありませんでした。
もちろん、似たような問題もありますが、やはり建築士たちを「指導」する立場ですから、より深く建築基準法について理解していないと解けないような設問が多かったです。
それこそ、設計する上では全く引かないような条文についても出題されます。
また、図面を読み取って審査する問題や、構造審査の問題も有りました。

試験の合格率なんかも公表されていますが、専門の職業の方でも3割程度の合格率かと思うと、普段は憎き存在である主事様にも多少の敬意を払えるというものでしょうか。

こんなに大変な試験を経て、建築主事になったのだから偉そうにしているのもうなずけます。(もちろん、偉そうな人ばかりではないですが・・・というか、大半の方は親切な方ばかりです!汗)
今後、公務員になろうという方、民間の確認審査機関に転職しようという方は、知っておいても損はないですね、大きなお世話ですが。
ちなみに受検費用は3万円と、結構な高額となっています。(応募要項には公務員は不要とあり、ちょっと不公平感が・・・)


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