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日本のバリスタ界のヒーロー、丸山珈琲の井崎バリスタが絶賛オススメ中のスペシャルティコーヒーに挑戦してみました。
そのコーヒーとは、
・2014年コスタリカCOE第1位の「ラ・メサ」
・エチオピア 「ネキセ」
の2銘柄です。
いずれも「ジョブチューン」というTV番組で紹介されていたので、ご存じの方も多いかもしれません。
それでは早速ご紹介したいと思います。
(ジョブチューンの井崎バリスタ登場回の紹介はこちら。
TBSテレビ「ジョブチューン」井崎バリスタ紹介コーヒー豆【1/24】)
2014年コスタリカCOE第1位は伊達じゃない。「複雑」を実感できる「ラ・メサ」
まずはラ・メサ。
と、その前に、COEについて簡単にご案内。CEOじゃないですよ、COEです。最高経営責任者のことじゃないです、くどいですが。
COEとは「Cup of Excellence」の略で、言ってみればコーヒーの品評会です。
国別に行われる、国際的コーヒー格付け大会、とでもいいましょうか。
詳しくはコーヒーの教科書、珈琲完全バイブルに詳しいので興味のある方はぜひ。
珈琲完全バイブル | ||||
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COEは現在10カ国ほどで開催されているのですが、コスタリカでのCOEで第1位を獲得したのが「ラ・メサ」なのです。
上のリンクからコスタリカCOEの結果一覧が確認できますが、ラ・メサはダントツ1位ですね。
そういうわけで、早速丸山珈琲でラ・メサを調達してきました。
お値段は、なんと100gで2400円(税込み2592円)です。
そうです、かなりお高いんです!!
でもそんなにおいしいっていうんだから、コーヒー好きとしては飲まずにはいられないのです。
世の中には100gで8000円もするコーヒーもあるようですが、それはさておき、ラ・メサも高級であることには間違いありません。
ところで丸山珈琲で豆を買うとアンチョコをもらえるのですが、それによるとラ・メサは井崎バリスタが世界チャンプになった際に使用した豆を作った生産者の農園のものだそうです。井崎バリスタとはもう何年もの付き合いで、世界チャンプに豆を提供するわ、COE1位になるわでそりゃもうお祭り騒ぎなことでしょう。
ところで買ってきた豆はこんな具合です。
私はいつもコーヒー2杯で400CCのお湯をいれるので、豆は20g使います。
上で出てきた珈琲完全バイブルの焙煎目安と照らし合わせると、パッケージには中煎りとありますが、シティロースト、つまり中深煎り程度なのかな、と思います。
引き具合はデロンギのコーヒーグラインダーで、ミディアムの1で試してみました。最初はフレンチプレスで淹れる予定なので、バイブルに従い、中粗挽きのイメージです。
ちなみに、丸山珈琲のコーヒーは長野県のツルヤというスーパーでも売られているようで(長野の知人に買ってきてもらいました)、そのコーヒーがちょうど中粗挽きでした。
つまり、丸山珈琲公式の中粗挽きとデロンギのコーヒーグラインダーのミディアム1を比較出来るわけです。
結果は以下のとおり。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、ほぼ同じメッシュで挽けました。つまり、デロンギのコーヒーグラインダーは丸山珈琲の中粗挽きを再現できるということですね。実に素晴らしい。
私も絶賛おすすめしているので、デロンギのコーヒーグラインダーでいつも挽きたてのコーヒーを!
DeLonghi コーン式 コーヒーグラインダー KG364J | ||||
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それではここで、満を持して飲んでみた印象を語りたいと思います。
最初に、挽いた直後の豆の香りについて。
格段に華やかな香り立ち、スパイシーさが際立つ。貧弱な表現だが、カレー粉のような、何種類ものスパイスを混合させた時の香り。
淹れてみて、最初に感じるのは黒糖の香り。それから、質の良い蜂蜜のような、濃厚な甘い花の香り。
口に含むと「複雑」としか言いようのない、さまざまな味わいが舌を駆ける。かといってそれが破綻すること無く、バランスしている印象。
複雑味はいつまでも残ること無くすっと消えて、続いて爽やかな酸味がやってくる。
それもつかの間、また複雑な様々な味わいが訪れ、余韻を残す。
丸山珈琲のアンチョコにはシルクのような質感とあるが、確かにわずかな粘性というか、とろみを感じる。ザラつきというと言い過ぎだが、水のようにスムーズでもない。液体に厚みがあるようなイメージ。
温度が下がってくると印象はだいぶ変わり、フルーツや花の香りが目立つようになる。
あらん限りの貧弱な語彙で語ってみましたが、こんなコーヒーは正直初めてで、驚きまくりでした。
口に含んだ瞬間から後味の余韻までをわかりやすく表現するなら
「ボンッ、キュッ、ボンッなナイスバディのコーヒー」とでもなりますかね。
正直、店頭で試飲した時は今ひとつだったんですけど、思い切って買ってみて良かったですね。
お高いので毎日飲むのはもったいないですが、鮮度が落ちても意味が無いので悩ましいところ。
こういうコーヒーを飲んでしまうと、ますますコーヒーの世界にハマり込んでしまうんでしょうね。私もすでにその一員ですわ。
まるで紅茶!口の広いカップで飲みたい「ネキセ」
続いて、ジョブチューンでは「夜のコーヒー」として紹介されていた、「ネキセ」です。
丸山珈琲のアンチョコによると、ネキセとはナインティプラス社が作った、ネクターのような質感と、シャキソという地名を組み合わせた造語である、とのことです。
豆はこんな感じでした。
焙煎度合いは、パッケージでは中煎りです。完全バイブルに照らし合わせると、ハイローストとシティローストの間くらいに見えました。
こちらもラ・メサ同様にデロンギのコーヒーグラインダーでミディアム1で挽いて、フレンチプレスで淹れました。
印象は以下のとおりです。
挽きたての香りはラ・メサを凌ぐ香り立ち。スパイシーさはもちろんのこと、その向こうに例えようのない香りが見え隠れするような。コーヒーにしてしまわず、いつまでも香りを堪能していたい気にさせられる。
コーヒーにしてみると、香りの印象は一変。これはもう紅茶。目隠しして匂いを嗅いだら勘違いする人が続出するような、コーヒーとは一線を画す香りの質に驚く。
一口、口に含んで感じたのはなめらかな舌触り。粉っぽいというと悪いイメージに聞こえるが、とろみ、かすかな粘り気、丸山珈琲の表現を借りると「クリーミーなマウスフィール」となるらしい。
温度が下がるにつれ、フルーティさが顔を覗かせる。よく煮詰められた(焦げてはいない)濃厚なジャムの質感をいう表現がしっくりくる。いつまでも飲んでいたい、また飲みたくなる、そんな中毒性を表出させるコーヒーだ。
甘いお菓子・ケーキとの相性は抜群によい。
ちなみにネキセは100gで1100円(税込み1188円)です。
ラ・メサの半額以下です。比べると安いですが、それでも100gで1000円以上のコーヒーは私の中では十分高級。そうそう頻繁にいただけない、貴重なコーヒーです。
でもでもでも、さらによく考えると、1杯10gの豆を使用するので、1杯あたりの豆代は118円。コンビニのコーヒー並み。
もちろん、グラインダーや淹れる手間なんかもありますが、そんなのは楽しみの一つなのでプライスレス(というか無料)。
よって、コンビニはもとより、喫茶店やスタバなんぞでコーヒーを飲む気力は全く無くなります(笑)
だって、自宅に居ながらにしてこんなにおいしいコーヒーがいただけるんですから。
丸山珈琲のコーヒーを美味しくいただくコツ
丸山珈琲の回し者のようになってしまいましたが、おいしいんだから仕方がありません。
ところで、丸山珈琲でコーヒーを買うなら、通販もいいですがぜひ店頭で試飲したいものです。
実店舗は限られるので、東京か長野か山梨のどこかになってしまいますが、機会があればぜひ。だって、高級なラ・メサも試飲できちゃうんですから。喫茶としていただくと、一人用コーヒープレス1杯分で802円でしたから、試飲するだけで超お得な気分です。
すいません、貧乏臭くて。
また、井崎バリスタがジョブチューンで言ってましたけど、やはりコーヒーは挽きたて、淹れたてが肝心です。
丸山珈琲のサイトにフレンチプレスの淹れ方が紹介されているので、丸山珈琲をいただくならぜひともフレンチプレスで、コーヒーグラインダーはデロンギで、と最低限の道具は揃えたいところです。
1杯あたりに換算すると、実はとってもお得な高級コーヒー豆。
ぜひ、チャレンジしてみてください。コーヒーの概念が変わってしまうかも!?!