レゴのサヴォア邸を作って至福の時間を過ごそう

サヴォア邸アイキャッチ
いまさらですが、レゴアーキテクチャーシリーズの傑作と名高い、サヴォア邸を作りました。
サヴォア邸といえば、みなさまご存知ル・コルビュジエ大先生の、傑作住宅です。
建築デザイン系の学校を出た人なら、100%授業でならった、あのサヴォア邸が手のひらサイズ(よりはちょっと大きい)でまとまりよくレゴで再現されていて、もううっとり。
そんな「レゴ」のサヴォア邸の魅力に迫ります。


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レゴアーキテクチャーシリーズは箱も取説もカッコイイ

レゴサヴォア邸箱も取説も

レゴアーキテクチャーシリーズは、他の建物系や乗り物系のレゴと違って、大人向けな雰囲気がプンプン漂っています。
箱の開け方からして、上にパカっと開く感じで開き、黒地に白で「至福の時間をどうぞ」といった意味にも取れるメッセージが書いてあったりします。

今回作ったのはサヴォア邸ですから、基本的に真っ白いです。地面や、1階の車庫の部分は緑ですが他は基本的に白い。ですから、パーツも白か薄いグレーか、ガラスを表現する透明なブロックばっかりで、おこちゃまからしたらつまらないブロックですが、大人には「なにこれ、ちょーカッコイイんですけど」なパーツ群。

でも取説の丁寧さは、子供向けレゴとまったく一緒なので、対象年齢は12歳以上となっていますが、小学生低学年でも、見ながら作れば間違いなく作れるでしょう。

でも、やっぱりただ作るだけじゃ、アーキテクチャーシリーズな必要は無いんです。

サヴォア邸3連

なるほど、ピロティと玄関ホールのバランスはこんな感じか、2階のスロープがこんな風に再現されちゃうのね、屋上庭園の木が少ねえな、横長ワイドビューな窓はやっぱりレゴになってもカッコイイな、などなど本物の写真や図面(取説の中にサヴォア邸の解説があるので、専門書がなくてもわかっちゃう)と見比べながら作るのが、大人の流儀です。

さらに、こんな風にデフォルメできちゃうレゴの人、すげえ、という思いに至ります。

たまには童心にかえって、レゴ造りを楽しむのもオツなもんです。

サヴォア邸が出来ていく様子をコマ送りで見ちゃおう

ただ作るだけじゃつまらないので、取説1ページ組み立てる毎に写真を撮り、Gifにしてみました。

暇なやつだな、と思ったアナタ、概ね正解です。でもただの暇じゃなくて、ゲキ暇です。といっても劇団ひまわりではありません。
そんなことはどうでも良いので、サヴォア邸の建設工程(笑)を見てやってください。

▼まずは敷地(基礎)、1階、ピロティ柱までの様子です。

サヴォア邸下層

ひと通り基礎工事が済んだ段階から始まっていますが、見えなくなってしまう部分に赤とか青のブロックが使われているのがお分かりになりますでしょうか。

これは、柱を立てる部品の配置をわかりやすくするためにあえて色付きのブロックを使っているようなのです。レゴマイスターな人なら、わざわざ色付きのブロックなど使う必要は無いのでしょうが、小さい子供でもブロックに不慣れな人でもミス無く楽しめるレゴの配慮なんですね。
やっぱり、レゴってスゴイですね。

2階部分を載せると見えなくなる部分はがっつり省略されています。本物は階段か、長ーいスロープで2階に登りますが、このレゴでは、1階の中央やや奥の部分にちょっとした塔状の部分が作られていますが、この1ブロック分の細いパーツが、2階の同じ1ブロック分のスキマにハマるようになっています。
そうすることで、2階と1階がズレずにピッタリ結合させられるんですね。

設計した人、マジでスゴイっす。(取説に設計した人が紹介されています)

▼そしてお次は上層部分の組み立ての様子です。
サヴォア邸上層

カメラの位置が下層の時のままなので、ちょっと遠くで組み立てられてしまいましたが、様子はわかると思います。

屋根がかぶさってしまうので、2階内部はほとんど見えなくなってしまうんですが、結構作りこんであることがわかると思います。
それ故に、下層が30分位で出来上がるのに対して、上層は2時間位かかりました。(写真を撮りながらですが)
撮影した角度があれなんで、ちょっと見えにくいですが、屋上まで登るスロープなんかが再現されているので、「コルビジェだなあ、これは」とニヤニヤしながら作れるので、とっても楽しいですよ。

屋上庭園の木々がしょぼかったり、屋内のソファのような家具がしょぼかったりと、おなじアーキテクチャーシリーズのファンズワース邸とは家具や細部の再現度がだいぶ違いますが、完成時の見栄えにあまり影響ない部分は上手に省略されているという印象です。

それにしても、ガラスが入っているところと入っていないところを絶妙に表現しているあたりは、このレゴのサヴォア邸を設計した人は建築家らしいので、よくわかってるなという印象を受けます。

そういう細かいところへの配慮で妙に納得したり、いままで図面や写真でしか見たことが無かった部分を模型にしてみると(といっても簡略化されたレゴですが)新たな気付きがあって、「建築って良いよね!!」と再認識させられます。

▼完成したサヴォア邸。いつもより余計に回ってま~す。
サヴォア邸完成

サヴォア邸俯瞰

大人のアナタもレゴで遊んで心にやすらぎを

いかがだったでしょうか。

建築好き、デザイン好きなら欲しくなってしまったことでしょう。
プロならスチレンボードとスチのりで、実際の図面をもとに正しい縮尺で作って理解の助けにしたいところかと思いますが、お手軽に楽しむなら、レゴくらいがちょうどいいんじゃないでしょうか。

安藤忠雄さんが東大の教授だった頃、研究室の学生にコルビジェの全住宅の模型を作らせたりしていましたが、このレゴをもってして、建築をこれから勉強する人のとっかりりとするには、ちょっと細部の表現に乏しく、コルビジェの魅力が伝わりにくい恐れがあります。

▼ル・コルビュジエの全住宅(安藤忠雄研究室編より)
サヴォア邸東大生模型

当たり前ですが、研究用で作られた模型はレゴとは精密さが段違いです。

ところで、せっかくなんでファンズワース邸もどんな感じなのか、ご紹介します。

▼ファンズワース邸はスケスケのため、ちゃんと家具があります
ファンズワース邸屋根あり

▼屋根を取るとこんな感じです
ファンズワース邸屋根なし

▼巨匠の住宅親子亀作戦
巨匠親子亀

ちなみに、ファンズワース邸は本当にシンプルなので、1時間位で出来上がっちゃいます。その割には、横長で見栄えがするので、飾っておくと結構様になります。

これで、3大巨匠のうち2人の住宅が揃ったので、もうあとはライトのフォーリンウォーター(落水荘)しか無いでしょう。でも、帝国ホテルも出ているので迷っちゃいますね。そういえば、グッゲンハイム美術館もあったな。
迷うーーー、けど、やっぱり住宅かなあ、そういえばロビー邸もでてたなぁ。悩みは尽きないですね。

みなさんも、そんなに高いものじゃないので、気晴らしにレゴっちゃいましょう!!

レゴ (LEGO) アーキテクチャー サヴォア邸 21014
by カエレバ

レゴ (LEGO) アーキテクチャー ファンズワース邸 21009
by カエレバ

レゴ (LEGO) アーキテクチャー カウフマンズ邸・落水荘(R) 21005
by カエレバ

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