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建築関連News 既存不適格建築物の増築のハードルがまた上がる?天井の脱落防止のための改正政令が閣議決定

公開日: : 最終更新日:2016/10/16 建築関連ニュース, 既存不適格建築物 ,

今年(2013年)の4月公表された建築物の天井脱落対策に関する建築基準法改正案について、パブリックコメント募集を経て、閣議決定されました。
閣議決定の詳細は国交省HPへどうぞ
概要や、法文の新旧対照表がpdfで掲載されていますので、設計関係者の方は要確認です。
また参考として、4月時点での検討内容資料もリンクしておきます。(pdfファイルです)
改正施行令の交付は平成25年7月12日、施行は平成26年4月1日とのことです。

内容をかいつまんでお伝えしますと、

・天井の脱落防止措置については
1.特定天井(脱落によつて重大な危害を生ずるおそれがあるものとして国土交通大臣が定める天井)は屋根ふき材や外装材と同様に、構造耐力上安全な構造方法を用いなければならなくなった。
2.既存不適格建築物について、構造緩和を受ける増築をする場合、上記1と同じ理由で、特定天井についての安全性を確保しなければならなくなった。
・エレベーター、エスカレーター等の脱落防止措置については、過去の地震による被害状況から、脱落を防止するための構造方法が明確になった。

以上が要点となります。

そもそもの改正理由は単純明快で、
地震に対する建築物の安全性の確保を図るため、天井、エレベーター及びエスカレーターの構造方法に係る基準を強化する等の必要があるからである
とあります。

エレベーター、エスカレーター等の脱落防止措置については、型式認定等にも即座に反映されるでしょうから、どちらかと言うとメーカー側が迅速に対応することで問題無さそうです。
設計サイドの視点では、既存不適格建築物の構造緩和を受ける増築の際の、特定天井の構造安全性を担保するほうが厄介ではないかと考えられます。

衝撃的とも言える一文は、国交省の報道発表のページにある、
『(2)建築基準法(昭和25年法律第201号。以下「法」という。)第3条第2項の規定により法第20条の規定の適用を受けない建築物の増改築が法第86条の7の制限の緩和を受ける要件として、特定天井が、脱落のおそれがないものとして国土交通大臣が定める基準に適合する構造方法に該当しなければならないこととする。』
の部分で、既存不適格建築物の増築のハードルがグッと上がる内容です。

特定天井についてまだ明確に告示が制定されていないのでなんとも言えませんが、おそらくパブコメ募集時点での技術基準原案が生かされてくると考えられます。
天井脱落対策に係る技術基準原案(国交省資料)(pdfファイルです)

この資料によれば、「6m以上の高さにある200㎡以上の天井」とされています。
過去の地震被害でも、いわゆる大空間をもつ建築物(屋内運動場、音楽ホール、空港など)での被害が顕著であり、当然多くの人が利用する施設です。その天井材が6mもの高さから落ちてくれば甚大な被害が出ることは明らかです。

昨年の9月に既存不適格部分の床面積の1/2を超える増築が可能になり、緩和の方向に進むかとおもわれた増築関係の規定ですが、天井の脱落ばかりは昨今の地震被害の甚大さから見て遡及適用せざるを得なくなったものと考えられます。

改正後の政令の施行は来年(平成26年)の4月1日ですから、まだ時間があるように感じられますが、施行直前になって、駆け込み申請が増えることも考えられます。
告示の改正も今後控えており、特定天井として指定されるものと想定される建築物で増築の計画がある場合は、今後の動向も踏まえ準備しておくのが得策です。

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