建築基準法上の「着工」とはどの時点?

「着工」がなぜそんなに話題に上るのか。

もっともイメージしやすいのは、「建築確認済証が交付されるまでは工事着手、すなわち着工できない」という建築基準法第6条の規定ではないでしょうか。
どんな建築工事にも工期があり、建築主の要望に沿えるようにスケジュールを立て、工事し完成させ引き渡す。
そんな流れの中で、なぜかいつも建築確認申請から着工までの部分が日程が少ない。
だから、「着工」に対して嫌でもシビアになってしまう・・・。

着工の定義は?

まずは建築基準法第6条の規定による着工について考えてみますと、一般的には
  • 直接基礎(杭工事が無い)の場合は、基礎の根伐りに着手した時点(表土の鋤取りは含まない)
  • 杭基礎の場合は、本杭の工事に着手した時点(試験杭は含まない)
  • 地階がある場合の山留工事に着手した時点
が工事着手に当たると考えられます。
考えられますというのは、明確な言葉の定義がなされていないためで、結局は工事の実態から判断されるということになります。

いずれにしても、現場に重機を搬入したとか、多少の地ならしをしたというのは「着工」に該当しなさそうです。
住宅建築レベルでいえば、水盛りや遣り方も着工には当たらないと言えます。現場の仮囲いなんかもそうですね。
ましてや「地鎮祭」はまったくもって、着工とは呼べそうにありません。

ただ、仮設的な前段取りでも、上記の地階がある場合の山留めや、大規模工事の背の高い仮囲いなんかは、実態としては着工と捉えてもおかしくはありません。
また、土地の整地も、大規模な造成となるとこれは建築基準法とは別の法律の規制対象となります。

過去の判例に見る「着工」

そうはいっても、大規模なマンションなどのような建築物で、不幸にも裁判沙汰になったようなケースでは上でいうところの「着工」も様変わりするので、侮れません。

ある判例によれば
敷地において,計画された建築物の基礎又はこれを支える杭等の人工の構造物を設置する工事が開始され,外部から認識できる程度に継続して実施されていることを要すると解すべきであり,根伐り工事に着手し,これが継続しているというだけでは,これに当たらない。(判例の一部を抜粋)」
とあり、根伐り工事が継続中なだけでは工事中(着工中)と呼べないといっています。

「着工」をめぐる一つの結論

あまり参考にならないかもしれませんが、通常であれば上記の箇条書きのような解釈で問題なさそうですが、法改正前のかけ込み申請やかけ込み着工があまりに悪質であったりすると、脱法行為を促進する恐れもあるため、上記の判例のように判断される可能性もあるということは知っておく必要があると思います。

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