建築基準法についてまとめているサイト、いろいろ

自分が建築基準法の解説などをするサイトを運営しているものだから、他の人がどんなサイトを作っているのかが気になります。

私のサイトはすでに何のサイトなのかわからないほど、建築基準法以外のお遊び記事もおおくなっており偉そうなことも言えないのですが、あえて超上から目線でヨソの建築基準法解説系サイトで面白そうなものをご紹介したいと思います。

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最近気になる、良さげなサイト

確認申請ナビ

確認申請ナビ

確認申請ナビ

最近存在感を増している(気がする)、デザインにこだわったサイト。

建築法規のチェックで頻出の用語を検索するとこのサイトがヒットすることが多いような気がします。
私のサイトのライバルと言っていいでしょう(笑)

私と同じで、サイト管理者(作成者)が本名を明かしていないところも、親近感があります。
図や表が豊富で、吹き出し式のワンポイントアドバイスが今風です。
このあたりのサイト上の表現方法は正直、私は完全に負けています。

条文がほとんど書かれていないので、条文は自分で法令集を引く必要はあると思いますがしっかりと研究している様子は感じられます。

一方で、建築基準法の解説をメインコンテンツとしつつ、建築業界の転職事情に切り込み、アフィリエイトサイトへ誘導する試みもうまくできているように思います。

建築確認に関連する本のアフィリエイトでの収益と、転職サイトの収益では雲泥の差がありますので、同じ労力をかけるなら非常に賢いといえます。

建築基準法とらのまき。

とらのまき

建築基準法とらのまき。

サブタイトルに「建築基準法をもっとわかりやすく。もっと面白く。」とあるように、キレイなイラストでわかりやすく基準法を解説しています。
サイトデザインはこちらも今風ですっきり、見やすいです。

上記の「確認申請ナビ」よりももっとカジュアルな印象で、管理者のそぞろさんと質問者との会話形式で疑問点を掘り下げていく様子は、LINEでのコミュニケーションが当たり前となっている世代のハートを鷲掴みにするとかしないとか。

行間が広く圧迫感がないものの、難解な建築基準法をこんなに間延びした感覚で読んでいられるほど暇な人はいないような気がしないでもないのは気のせいか。

現時点では総じて情報量は多くないものの、他所ではあまり扱っていない項目もあって単純に読み物としても良さそうです。

今後の発展に期待したいと思います。

ArchiLink

archilink

ArchiLink

前出の確認申請ナビとは毛色が異なり、条文も多くより専門的です。

プロ向けというカラーを出していますが、それもそのはず、運営会社のARCHIBANKへの誘導を主な目的としたサイトとなっているからです。
グーグルなどの余計な広告がないのはそのためです。

個人が広告収入を目的として運営しているサイトとは存在意義が大きく異なる、純然たるビジネスサイトといえます。

遠山英雄都市建築設計事務所

kageyama

遠山英雄都市建築設計事務所
LIBRARYから建築基準法及び関連法解説へ

フレームを使ったサイトデザインが古さを感じずにはいられないこのサイトの「建築基準法及び関連法解説」は、シンプルなCAD図面による解説図がわかりやすいですね。

特に斜線関係、日影関係の解説はライトな解説本よりも全然詳しいと思います。

情報の更新はある程度のところで止まっているのかもしれませんが、建築基準法自体がとても古い法律でもあり、基本的な考え方はそのまま活かせると思います。

各行政の公開情報

これはその地域のズバリそのものの答えが書いてあるので、必要に応じて大いに参照すべきでしょう。
リンク先は多くて書ききれませんが、私がまとめている記事から主な公開情報を確認できます。

建築確認Tips 日本中の建築基準法取扱を集めてみた
「小規模な倉庫の取扱い」:特定行政庁ごとのまとめ
渡り廊下に関連する基準や取扱のまとめ

プロフェッショナル感は高くはないが、参考にならないこともないサイト

建築基準法と都市

hou-to-toshi

建築基準法と都市

建築基準法のわりと最近の改正にも言及しつつ、不動産関係、建築士試験関係、果ては趣味の登山関係と、多岐にわたり網羅しているサイト。

きれいな写真をトップに持ってきて目を引くやり方はやや古さを感じさせつつ、文章の書きっぷりはゆとり世代なのかと思わせる軽妙さ、新しさが感じられます。
絵文字を使っているあたりは特に顕著で、その新旧織り交ぜた表現が狙ったものだとしたら大したものだと思います。

そのギャップが気になるものの、情報密度は薄くはない、という印象です。

あなたたちプロは参照にすべきではないサイト

集団規定のことをさらっと紹介している玉石混交の不動産系サイト

プロの建築士として仕事をしているのであれば、このようなサイトを参考にするべきではないです。

不動産系サイトはあくまでエンドユーザーへの導入・客寄せのために、ややこしいと感じられる条文などを紹介しているにすぎないので、エンドユーザーに説明を果たさなくてはならないあななたちプロの建築家は不動産界隈の怪しい情報に惑わされてはいけないのです。

大手だからといってSUUMOのサイトを参照するのも、引越し先の部屋を探すとき以外はダメです。

法改正に追いついていない古いサイト

建築基準法の条文解説、それらを読みやすくしました、というサイトもいろいろあるものの法改正に追いついていないため改正前の古い条文がそのまま掲載されているというものの多々あります。
正直、私も過去の記事の確認・訂正は非常に苦労しておりまして、すべてを把握しきれていません。
それでも、ある時点から更新が明らかに止まっているようなサイトは、参照すべきではないのです。

簡単な判別方法として、法61条を参照するのがわかりやすいと思います。
法61条が「防火地域及び準防火地域内の…」となっていれば最新、「防火地域内の…」となっているものは情報が古いです。

鵜呑みにすると、大変なことになります。多少の恥をかくくらいならまだしも、もっと致命的なダメージを受ける可能性もあります。

建築基準法について書いているサイトを勝手に比較のまとめ

建築基準法という地味な世界に興味を持って情報発信する人が増えています。
私もサイトを作成しようと思ったきっかけは、建築基準法についてまとめているサイトがほとんどなかったことと、情報を共有したほうが世の中の幸福度が上がるかも、と思ったからです。

一方で、ただ広告収入を得られるかもという下心のみで適当なサイトづくりをしている人も少なからずいます。
情報が正しいか、新しいかを見極める力も試されているわけです。

最後に、建築士であるならば、不動産系サイトの建築基準法解説を参照するのはやめてほしいと切に願います。

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